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13話

その後も居残り練習をさせられ、終わった頃にもう1度測定してみると、魔力は15に増えていた。

「まだ15ですか。もう少し頑張らないとですね。」

えぇ、1日で5も増えたんですよ?

もう終わりで良くないですか?

「ルナ、ちょっとペース遅いかも…」

居残りに付き合ってくれていたスティにも言われてしまった。

嘘でしょ!?

「普通、どれくらいになってるの?」

私は恐る恐る聞いてみる。

「ポーションの数から見て、20くらいかな。」

まじか。

確かにそれは遅いかもしれない。

「でも、今日はもう終わりで良いですよね?お昼ご飯の時間もなくなるし…」

先生の方をチラチラ見ながらお願いする。

「はぁ、そうですね。また放課後に練習しますか。」

え、嘘…

まだやるつもりなの?

スティに助けを求めるように見つめる。

「ルナ、頑張ろうね!」

超絶かわいい笑顔で応援されてしまった。

もう嫌だよ…


スティとお昼ご飯を食べようと、食堂へ向かう。

既に食べ終わり、座って談笑しているところが多かった。

「どうしよ、席空いてるかな?」

スティが心配そうに見回している。

確かに、みんな動く気配がない。

どうしようか困っていると、後ろから嫌な声がした。

「ルナちゃん!もしかして、お昼ご飯まだ?奇遇だな。僕もなんだ。よかったら、一緒にあっちで食べない?」

げっ、アルス。

スティも気づいたのか、とても嫌そうな顔をしている。

アルスもスティに気づいたのか、気まづそうな顔をしている。

「なんだ、君もいたのか…悪いけど、僕はルナちゃんと2人で食べたいんだ。譲ってくれるよね?」

「絶対に嫌です。私がルナと食べるんです。そっちこそ、席を譲ってくれます?」

スティは私の腕にしがみついて、威嚇している。

「私もスティと食べたいので、遠慮させていただきます。」

私が丁寧に断ると、アルスはうっとりとした顔をしている。

「あぁ、君のその丁寧なところ、とても良いね。じゃあ、今日はルナちゃんに免じて、席を譲ってあげよう。」

意味がわからない。

呆れながら、アルスの前を通り過ぎようとしていたら、先生らしき人が近寄ってきた。

「君がルナ・ピラフィルかね?」

「はい。」

「ちょっと来てもらってもいいかな?」

まだご飯食べてないのに…

有無も言わさない圧力を感じ、仕方がないのでついていくことにした。

「スティ、ごめんね。ちょっと行ってくる。先食べてて。」

「わかった。」


先生に連れられていったのは、グラウンドだった。

もしかして、まだ練習するの!?

「ちょっと、魔法を見せてもらってもいいかな?」

「あ、はい…」

私は手を前に出し、反復練習した魔法を披露する。

手の上に光の玉を出す子供向けの魔法らしい。

まだ魔力が少ないから1つしか出せないけど…

「おぉ、本当に光属性なのか。素晴らしい。」

これで褒められると、素直に嬉しい。

「申し遅れた。私は『フラージア王国』の魔法局に務めているサイモン・コモスだ。」

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