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124話

お昼休み。

「ルナさん、あとで職員室に来てください。」

4限の先生が授業終わり、そう告げて去っていった。

なんの用事だろ?

私が職員室へ向かう途中、階段を駆け上がるツバサとすれ違う。

「あれ?ルナだ!どこ行くの?」

「職員室だよ。」

「なんで?」

ツバサは私に近づき、手を繋ぎながら聞いてくる。

「わからない。とりあえず、呼ばれたからには行かないとね。」

「俺も行く。」

そのまま2人並んで職員室へ向かい、扉の前に着く。

「ツバサ、手離して。」

「え、やだよ。」

ツバサは真顔で断ってくる。

「このままじゃ入れないでしょ。」

「別に良くない?失礼します。」

ツバサは問答無用で職員室の扉を開ける。

結局、手を繋いだまま入ることになってるし…

「ルナさんだけ、お入りください。」

先生が椅子を指しながら、許可してくれた。

「なんでですか?俺も一緒に話聞きます。」

ツバサは不満そうにしている。

「成績に関することですので、お引き取りください。」

「私は、ツバサがいても大丈夫です。」

「ルナ…ルナもこう言ってるので、俺も一緒で良いですよね?」

「わかりました。」

先生は仕方がなく、ツバサも許可してくれた。

「それで、話なのですが…」

先生が手元の資料を見せてくれた。

「ルナさんの出席日数についてです。このままだと、進級が危ういですね。」

へ?

「あと、成績も少し足りないかもしれません。光属性ということで、魔法に関しては大丈夫でしょうが、他の科目がちょっと…」

え…

「ちょっと見せてもらいますね。」

ツバサが資料を手に持って、まじまじと見る。

「あぁ、たしかにちょっとやばいかもね。特に魔法数学。今日教えてあげたのも最初の基礎ばかりだったし…」

え…

「出席日数は大丈夫じゃないかな?てか、去年全く授業に出てない俺が進級してるんだから、大丈夫だよ。 」

どんだけ出てないのかは知らないけど…

てか、私そんなに授業出てないっけ?

「ティートル公爵様は例外です。ルナさんは成績が危ういのにも関わらず、授業に出席していないことが問題なのです。」

あぁ、ごめんなさい…

「なるほど。いくら払えば良いですか?」

ツバサは先生に金額を尋ねた。

なんで?

「300万近くかと…」

「わかりました。決まり次第、俺に連絡ください。」

え、何が起こってるの?

「ツバサ…?」

「あぁ、ルナは心配しないでね。俺が払うから。」

「なんのお金?」

「ルナの進級代。」

金で解決できるんだ…

めちゃくちゃ悪者やん…

「私、お金払わないと進級できないなら、もう1年頑張るよ。」

「いえ、進級できない人は退学になりますので、今年頑張ってください。」

留年システムないの…

「どうすればいいですか?」

「そうですね…とりあえず、これから全ての授業に出席してください。」

はい!

「あと、8月上旬にあるテストで500点満点中350点は取ってください。」

え…

ハードル高くない?

ちなみに、4月にあったテストでは、500点満点中290点だった。

100点近く上げないといけない…

「俺が教えるから、大丈夫だよ。」

ツバサ…

心強いよ。

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