表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

109/636

103話

「え?だって、スティは今『真実の間』にいるんでしょ?」

『真実の間』を知ってるんだ。

それと何が関係あるの?

「もしかして、大好きなゲームなのに覚えてないの…『真実の間』はアルスからプロポーズされる場所でしょ?」

あ、忘れてた…

『花束の魔法』の定番プロポーズ場所は『真実の間』で、お互いに愛を誓い合っていた。

嘘ついたら処刑していい場所だから、結構ロマンティックで本当の言葉を聞けるから好きだったな。

「ラナさん以外に興味なさすぎて、忘れてたよ。」

ラナさんからプロポーズされる前に、2人で死んでしまうから『真実の間』は出てこないのだ。

「全くもう…ラナのどこがいいんだか。」

ツバサは呆れ半分、怒り半分で呟いた。

「ラナさんのこと、侮辱したら本気で怒るよ。」

「だって、あの人めちゃくちゃ厳しいんだもん。俺、何回も怒られたし、苦手。」

ん?

「ゲームの話だよね…?」

「いや、今の話。初めて会ったのは8歳ごろだったかな…」

は?

「ラナさんと会ったことあるの!?」

「あるよ。」

なんでそんなあっけらかんとしてるの。

「どこで。」

「どこって…俺の家。」

お宅訪問!

羨ましい…

「なんで来たの。」

「ルナ嫉妬してる?えへへ、かわいいな…」

全然違うけど、まぁいいや。

「で、なんで来たの。」

「大した用事じゃないよ。父さんに会うことが目的だったし。俺はついでに挨拶して、ちょっと勉強教えてもらっただけ。」

なんて羨ましいシチュエーションなんだ…

「いいな…」

「ルナも俺に勉強教えたいの?またルナ先生って呼ぼうか?」

そこじゃない。

「お義父さんって、お仕事は何してるの?」

「んー、領地管理と種族管理。あと探索かな。」

へぇ、よくわからん。

領地管理はわかるよ。

結構お家も大きかったし、領地も広いんだろうな…

「俺たちオオカミの獣人って、ティートル公爵家しか今はいないのね。でも、昔はもうちょっといたの。だから、まだどこかにいるかもって探したり、どうやったら増えるか研究したりしてるかな。」

絶滅危惧種ならではって感じがする。

「なんで、ラナさんはお義父さんに会いに来たの?」

「さぁ。俺も小さかったから、あんまり覚えてないや。でも、何回も来てたよ。」

じゃあ、何回も会ってるんだ…

いいな!

いいな!

羨ましい!

「私もラナさんに会えるかな?」

「今は無理じゃないかな?あの人も出世して忙しそうだし。」

ちぇ…

さすがラナさん!って感じだけど、会いたかったよぉ…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ