99話
「スティー!」
私はスティとルイに駆け寄る。
だけど、2人は深刻そうな顔をしていた。
「2人ともどうしたの?」
「アカリ先輩がストライキを始めた…」
まじ!?
「今、フラージア王国のお城に向かってる所だって。ルナ、どうしよう…私も参加した方がいいかな?」
それ気にする!?
「スティは参加しなくていいよ。むしろ、ミンフィーユ王国を代表して、俺が参加するべきか…」
それこそ、アウトだろ!
「2人とも落ち着いて。アカリ先輩は1人で向かってるの?」
「とりあえず、サイモンさんを連れてってるみたいだ。スティが討伐メンバーに必要なこととか、伝説についてとか説明させるんだって。」
伝説のことをサイモンさんが?
「サイモンさんは、伝説について研究してるの。それが主な仕事なのかな?」
そうだったんだ…
だから、練習に付き合ってくれてるんだ。
「でも、ストライキって具体的に何するの?」
「それは知らないな…本人はすごいはりきってたけど。」
へぇ、意外と優しいストライキかもしれないね。
アカリ先輩のかわいい雰囲気を纏った優しいやつ!
それだったら、安心だけど…
「ルナ、どうしよう。」
「とりあえず、今私たちにできることはない…よね?だから、結果を待つしか…」
「ほら、早く席に座りなさい。授業が始まりますよ。」
私の声を遮って、先生が入ってきた。
「この話は、とりあえず後で話そう。」
「「うん。」」
2時間目を受けている途中、勢いよく扉が開き、先生が入ってきた。
「スティさん、急いで来てください。」
私はルイと顔を見合わせる。
絶対にストライキのことだ…
「えっと…」
「いいから、早く。」
スティは困惑していたが、先生に急かされて出ていってしまった。
「多分、転移で王国まで飛ばされるぞ。」
転移魔法ってあるの!?
「土魔法だよ。地面を通じて、移動できるんだ。」
おい、土魔法チートすぎないか?
だったら、風魔法とか空間魔法とか細かくわけようよ…
それより、スティが呼ばれたってことは、結構揉めあってるのか…
私が呼ばれることはないだろうけど、見に行きたいな。
いや、待てよ。
このままアカリ先輩が婚約者じゃなくなったら、私に回ってくることってあるのかな。
ツバサと婚約はしているけど、フラージア王国から王命を出されたら断れないよね?
一応、ミンフィーユ王国の王命ってことになってるけど、どうなるんだろ。
敵対しつつあるって言ってたし、無理やりとかあるのかな?
そうしたら、ツバサはガチギレするだろうな…
それで、本当に敵対して戦争とか起こりそう…
良くない想像はやめておこう。
きっと大丈夫!
「ルナさん、急いで来てください。」
大丈夫…だよね?




