プロローグ
この物語は神の加護を持つ聖人、魔法の力を持つ光人、自然の力を持つ精霊、強靭な肉体をもつ竜が生きる世界で悪魔と呼ばれた王と、天使と呼ばれた聖女の話だ。
血が黒髪の少年の頭に被った。
「逃げろ。」
「逃げて。」
「嫌になるわ。私より貴方を優先するなんて。」
少年の父と母を剣で刺すのは少年と歳が変わらない少女だった。
「実の娘より弟を優先するなんて。」
少年は少女のことを魔女のように見えた。
数年後、少女は走っていた。故郷に戻るためもあるけれど、彼女は逃げていた。
「シャイン教国の聖女なんて、滅多に会えねぇし、売ったら結構な金になりそうだなぁ。」
そんな品のない言葉を数時間前にかけられて、少女は慌てて逃げた。そして、その人たちに追われている。魔力の塊の聖人という種族なら誰でも使える魔法が少女の横を通りすぎる。
「忍耐の大盾!」
少女は聖人か、光人という種族でしか使えない水晶で盾を召喚し、魔魔力弾を防ぎ、盾をしまい、また走る。遠くから少女を罵倒する声が聞こえるが、彼女は止まらずに森の中を走る。
「ッ!」
森の中にある民家の前で少女は転んだ。しかも、転んだ拍子に頭を打って、意識を失った。そこに刀を持った青年のように見える少年が通りかかったのだった。