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第55話 銀花姫と炎の花の咲く山へ

第55話 銀花姫と炎の花の咲く山へ


 サーオインの儀式を終えてフェリシアはネフィルとの修行のため炎の精霊力の強い

溶岩の山と呼ばれる鳳凰山に旅立ったのでした。


フェリシア「暑いよ~」

サクラ「それは火山だし炎の魔物が住む地だからね」

ネフィル「でも魔物退治で修行するって言ってもサラマンダーしか召喚できない僕の力って通用するの?」

アリス「それは根性よ! 女は度胸よ」

ネフィル「僕、 男だけど……」

と山を登って行ってフレイムウルフと遭遇したが、案の定サラマンダーを召喚しても攻撃が全然通用しなかった。

サクラ「フェニックスと契約するつもりなら炎だけでなくて別のも召喚できるようにするのよ」

ネフィル「闇の精霊シェイドよ!」

———— ドンッ と音と共に闇エネルギーの塊がフレイムウルフを打ち据え倒したのだった。

だが、戦闘音を聞きつけて団体でフレイムウルフが押し寄せてきたのでした。

エリザベス「たくさん来たわよ!」

ネフィル「闇の精霊よ!  ぐっ」と召喚している最中にフレイムウルフの体当たりを喰らい吹っ飛ばされるネフィル

フェリシア「ネフィル君! アクアランス!」とフェリシアの言葉と共に複数の水の槍が中空に出現して次々とフレイムウルフを打ち抜いた

セリーニ「サモンスケルトン!」足止めにスケルトンの大軍を呼んだセリーニ

まだ、ネフィルと他のメンバーのレベルの差はかなりあったのだった。


―——― 気絶したネフィルが目を覚まして

サクラ「目が覚めた? ネフィル君」

ネフィル「うっ……」フレイムウルフに体当たりされた箇所がズキズキと痛むネフィルは顔を顰めるものの、自身で回復魔法を使用して治療したのだった。

フェリシア「ネフィル君大丈夫?」

ネフィル「うん。 でも守られてばかりじゃ駄目だよね、 もっと強くならないと……ってこれは?」

フェリシア「火炎草だよ~。 調合すると炎の力を付与する素材だよ。 赤くてきれいだけど暑いところにしか生息しないんだって。 この草が生えていると炎の精霊力が強い場所だって証拠だよ」

ネフィル「へえー。 そうなんだ。 ふもとの方には生えてなかった気がするよ」

サクラ「でもこの草が生えているところだと、 フレイムウルフ程度でなくて下位の竜種とかも出没するから、 冒険者の間では高レベルでなければこれが生えているところからは離れろと言われているわよ」

二人の話を聞き

ネフィル「僕はここで修行するよ」

サクラ「ちょっと。 フレイムウルフに苦戦する君がここで修行は自殺行為よ」

ネフィル「魔法を使おうとしたところをやられたのなら剣の修行も必要かと思ったんだ。 ソウジさんやハルヨリさんに稽古をつけてもらってからここに来るよ」と言って帰路についた一行だった。



―——―半年後


—―ザシュ 目にも止まらぬ剣閃がフレイムウルフを切断する

その隙に背後より忍び寄ったレッサードラゴンにためていた魔力を開放して

「ダークランス」闇の槍がレッサードラゴンを貫いた!

 

ネフィルが辺りを見渡すとおびただしい数の魔物の死体が転がっていた。


サクラ「ようやくここの魔物も相手にならなくなってきたわね」

ネフィル「はい。 サクラさんやソウジさんやハルヨリさんのおかげです」

ネフィルが言うように勇者たちに鍛えられた半年間は地獄の特訓だったのだ。


サクラ「そろそろイフリートとの契約にチャレンジしてみる?」

ネフィルはサクラに勧められたのだった。

炎の魔人イフリートとの契約を……。



 山頂の火炎草が咲き乱れている地にて魔方陣を描きイフリート召喚の儀式を行ったのだ。

30分ほどの儀式の末に魔方陣は赤い光を発し巨大な炎の魔人が現れたのだ。


イフリート「ほう。 見覚えあるぞ1年ほど前か、 我と契約をかわそうとした未熟な魔法使いよ。 再び我を呼び出すとは命がいらないのか?」とすさまじい炎に包まれた炎の魔人がネフィルに問いかける。

ネフィル「以前も言ったようにあなたと契約を交わしたい。 以前は戦おうという気になれないほど威圧されていましたけど あなたに勝つのが契約を結ぶのに必要なら勝てば納得しますか?」静かにネフィルは語り掛ける。

イフリート「去年とはだいぶ違うなお前。 我が名クレマティオ来るがいい人の子よ」

とクレマティオは炎の竜巻をネフィルを中心に巻き起こすが、 ネフィルは素早く駆け抜け竜巻の範囲から外れ素早く双剣で切りつけた。

イフリート「やるではないか。 だが、ダメージを与えられないのなら意味がないぞ」

ネフィル「それはどうかな?」

クレマティオ「ぐっ……まさか水の魔力! 」 ネフィルが斬った痕から蒼い光が傷を広げたのだ

ネフィル「炎の上位精霊が相手じゃ剣だけでは力不足だと思ったのです。 だから反属性である水の魔法剣を切り札にしました」

クレマティオ「よかろう。 おまえの力を認めよう」


ついにネフィルは炎の精霊イフリートのクレマティオと契約に成功するのであった。

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