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第36話 銀花姫と四方柏

四方柏 (しほうはく)はカルーナという植物の別名のことです。

第36話 銀花姫と四方柏


 ユグドラシルのスタンピードが落ち着きフェリシアたちの

ユグドラシルでの生活は落ち着きを取り戻したのだった。


ユグドラシル学園の学園都市ではスタンピードからの治安回復が求められていたのだった。

レクサス「フェリシア様スタンピードの鎮圧に協力していただいてありがとうございます」

フェリシア「夜中にぞんびをけしかけていただけだよ~」

レクサス「先代のアーサー様もそうでしたが、 弱い魔物を効率的に召喚するのが物凄く上手でした

そしてフェリシア様も先代と同様ですね」

フェリシア「私は眠っていたからよくわからないけど、 兵隊さんたちが傷ついたりしなくて良かった」

レクサス「フェリシア様にはユグドラシルの住民たちも感謝していましたよ」


 フェリシアは落ち着きを取り戻したユグドラシルの住民たちから感謝され、

討伐記念に記念樹を町の住民からの依頼で植樹することになったのだった。

フェリシア「何を植えたらいいかなあ~」

ネフィル「癒し草とか?」

フェリシア「生活必需品じゃ記念樹にならないよ~ カルーナがいいかなあと思っているのよ~」

カイト「カルーナ? ってどんな樹なんだ?」

サクラ「四方柏とも呼ばれていて『掃く』の語源で枝で箒を作ったことから由来されているわ」

フェリシア「『誠実』と『旅立ち』と『連理の枝』が花言葉だから町の人たちが仲良くすることと、

学園都市の教えに誠実にあることと、 学園都市から旅立つことを意味して選んでみたの」

※ 連理の枝とは夫婦の情愛が深く仲睦まじい様子のごとくカルーナの枝が絡めて成長する様からくる由来のようです。

エリザベス「考えて内容で考えているのね、 見直したですわよ」

フェリシア「ひどいよ~。 エリザベスちゃん」


———— 植樹式前日 銀花亭

フェリシア「緊張するなあ~」

と銀花亭でくつろいでいると

リンネ「フェリシアちゃん久しぶり~」

フェリシア「リンネちゃん? どうしてここに?」

リンネ「フェリシアちゃんを追いかけてここまで歩いて来ちゃったよ」

フェリシア「ほえ~ロギオンから1週間くらいかかるよユグドラシルって」

エリザベス「誰なのこの子?」

フェリシア「ロギオンに住んでいた友達のリンネちゃんだよ」

とリンネを紹介した


ネフィル「へっ? ロギオンからってスタンピード中じゃなかった?」

リンネ「ゴブリンは弱いから余裕だった」

ネフィル「僕は1対1でやっとなのに……」

サクラ「普通の1回生だったら3人くらいでかかるし、むしろ1回生で1対1で勝てるのはすごい方だよ」

リンネ「ユグドラシルにカルーナの花を咲かせるなら樹の精霊として応援するよ」

フェリシア「リンネちゃんってドライアードでもエントでもないんでしょ」

リンネ「それは秘密だよ~」

セリーニ「この子精霊なの! 人と区別つかないわ」

アリス「解剖していい?」

リンネ「痛いからヤダ」

エリザベス「あんたねえ初対面でいきなり解剖いいなんて普通聞かないわよ」

とエリザベスに怒られるのだった。


————植樹当日

 フェリシアは植樹される場所に祈りをささげていて、

もう一人の神子であるゲオルグが静かにカルーナの木を植えたのだった。

フェリシア「この街に四方柏の加護がありますように。

汝らは誠実に学び、汝らは旅立ちを経て、連理の枝の如く生きることを誓いなさい」

と祈りの言葉を捧げて儀式は完了したのだった。



————その夜

フェリシア「行くよリンネちゃん」

リンネ「フェリシアちゃんいいよ~」

と二人が魔力を込めると新植されたカルーナの樹は赤く色づき紅葉したのだった。

フェリシア「やっぱりリンネちゃんって普通の樹の精霊じゃないね」

リンネ「う~ん。 私は霊樹に宿る精霊だからドリアードやエントとは別の存在なの、でもこれ以上は秘密だよ」

フェリシア「そっか、教えてくれてありがとうね。 リンネちゃんもわざわざロギオンから来たんなら私と一緒に

アトリエ銀花亭に住む?」

リンネ「わーいフェリシアちゃんと一緒だね」

フェリシア「一緒だよ~」 と仲の良い2人だった。

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