第17話 銀花姫とラグレスの花と
第17話 銀花姫とラグレスの花と
ユグドラシル学園に入学して2か月が経過して、
季節は雨季が訪れたのだった。
フェリシア「暇だね~」
雨で外に出れないフェリシアがぼやく
クリス「こらーフェリシア! 授業中に欠伸をするな」
フェリシア「授業だって暇だし、 何か面白いことないのクリス先生?」
クリス「ちょうどうちのクラスはほかのクラスより授業が進んでいるから、
他の演習でも入れているとしようか? みんなは何をしてほしい?」
セリーニ「死霊魔術でぞんび以外も召喚できるようになりたい」
エリザベス「ドリルとは関係ない魔法が使えるようになりたい」
アリス「魔法と銃の技術を合わせた魔道具を作りたい」
など様々な意見が出てきたのだった。
さすがのクリス先生も意見をまとめるのは難しいということで自由研究にしたのだった。
その流れでフェリシアは久しぶりにポーション作りをするのだった。
鍋に素材を解体してかき混ぜ始めたフェリシアをセリーニは興味深く見ていた。
セリーニ「フェリシアちゃんは何を作っているの?」
フェリシア「変身用の薬だよ」
セリーニ「何に変身できるの?」
フェリシア「秘密だよ」
など話しながら薬を作っていた。
エリザベス「フェリシアが作るとなるとなんか怖いですわ」
クリス「騒ぎにならなければいいけど」と心配しても騒ぎが起きるのはフェリシアです。
薬を作り始めてから鍋から紫色の煙が出始めてそれを吸ったセリーニが音もなく倒れたのだった。
さすがにまずいと思ってクリス先生はセリーニを介抱するのだが、
クリス「心臓が止まっている……」 と青ざめた顔で唖然としたのだった。
エリザベス「このような毒薬を作るなんてフェリシアさんやりすぎですわ」
と周りから非難を浴びて珍しくフェリシアも自分のしでかしたことに慌ててしまったとき、
セリーニ「ああ。 よく寝ましたわ」と起き上がり
クリス「セリーニ無事だったのか?」
エリザベス「心臓が止待ってたって先生仰っていませんでした?」
クリス「確かに止まっていたはずなんだけど……」
セリーニ「うちの家系では心臓が止まっても生き返ることがよくあるのですわ」
アリス「なんですのそれは?」
セリーニ「ははなんて7回お葬式をしていますから」
アリス「ゾンビじゃないのそれ?」
セリーニ「母は昔ゾンビ令嬢と呼ばれていましたし、今はゾンビ夫人と呼ばれていますから。
ワタクシと母の代から死霊魔術が使えるようになったのよね」
※ セリーニの母はレイチェル(第三王子の閑話1で登場したキャラです臨死体験から死霊魔術の才能が開花)
フェリシア「さ迷ええる魂よ元いるところに還れ! ターンアンデッド!」
とフェリシアが対アンデッド魔法をかけたが何も起こらなかった。
クリス「アンデッドではないようだな」
とゾンビ騒ぎは終わったので再び調合をするフェリシア
紫の煙が出た後には橙色の液体がなべ底にたまっていたので、
別容器に移し替えて次の薬を作り始めたのだった。
しばらくして二つ目の薬も完成したのだった。
セリーニ「フェリシアちゃんいい加減に何の薬か教えてよ~」
フェリシア「飲むと変身するから危ないよ」
エリザベス「変身するの!」
アリス「興味深いわねそれ」
フェリシアの周りは好奇心旺盛だったのだ。
フェリシアが薬を作り終えて安心していたクリス先生はほかの生徒の勉強を見ていたのだが、
フェリシアが二つ目の薬を「えいっ」と振りかけると
スキンのクリス先生からうさ耳が生えたのだった。
フェリシア「よし、うさ耳薬製造成功!」
気が付いたクリス先生は激怒してフェリシアを追い回すが、ハイド(姿隠し)とヘイスト(加速)の魔法を駆使して
学園の外まで出て、クリス先生から逃げ出したのだが、 勘が鋭いクリス先生は何度もフェリシアに追いつきかけて
フェリシアは町の大きな扉に飛び込むのだった。
その扉の上の看板には冒険者ギルドと書かれていた。
クリス「追いついたぞフェリシア!」
とクリス先生はフェリシアを捕まえたのだが、持っていた薬が冒険者ギルドの酒場に大量に振りまけられたのであった。
冒険者ギルドは自由を売りとする冒険者たちが集う場である。
そしてその酒場には荒くれ物がたくさんいたのである。
そこにウサミミ薬が大量に降り注げばどうなるのでしょうか?
そう。荒くれ物の男たちの頭や老魔法使いやスカウト(シーフ)や神官、みんなの頭にウサミミが生えたのであった。
クリス先生に連行され拳骨を喰らい反省文と正座と保護者呼び出しの処分を受け
関係者各位からもすごく怒られたフェリシアであった。
今回フェリシアが作ったウサミミ薬はラグレスポーションと呼ばれ一部のマニアに高値で取引されるのだった。
今回はウサミミネタを書いてみました。
ラグレスの花言葉はウサギの尾なのでサブタイトルはウサミミにちなんでラグレスを入れました。




