新しい町に着きましたが勇者の身を隠しているのでゆったり過ごしたいと思います。
ノリと勢いでどこまで行けますかね。
「到着~!!」
「ここがクルベルン・・・」
城下町と言うだけあって城が目立ちますな。
俺たちの足の早さで30分強位だったんだけど、実際はどのくらいかかるのかな?
「にしても、このローブに着がえて良かったかも・・・」
「装備が明らかに禍禍し買ったからな。」
俺も真央もローブに身を包んでいる。
多くのスキルが着いてたしそれなりに値のするやつなんじゃないかな?
ま、それはさておいてそれ以外の服の調達をしないとね。
まずは、装備屋を検索。
20件位出てきたな。
「真央、行くぞ。」
「あ、佑待って~!!」
殆どの店は大通りにあるのに1つ路地裏にあった。
・・・どっちかわからないけど隠れ家的お店はワクワクするよね。男としては。
「大丈夫なの?ここ。」
「男としては。見ておかないとだろ。」
中に入る。
「お、珍しいな、いらっしゃい。ここを見付けるとは。」
「たまたまですよ。」
「ほう?」
疑われてるっぽいけど気にしないことにする。
ちなみに今欲しいのは武器系。
装備品は
頭(顔)・手(右左1つずつ)・体(上下1つずつ)・靴・アクセサリーの7つ。
カテゴリー的には武器系は手の装備らしい。
アクセサリーはスキルに
『常時アクセサリー欄拡張』
自分・味方のアクセサリー装備数を増やす。
とあったのでいくつか装備できるのだろう。
この手のスキルは絆の深さに比例するらしいので恐らくそれなりの数が期待できそうだ。
まあ、でも今はアクセサリーよりそれ以外の部分だ。
剣・短剣・弓・杖・斧etc.
手に装備できる物は種類があった。
俺は必中スキルと会心確率UPスキルがかかっているから手数・攻撃回数が高い方が有利だろう。
それなら軽い短剣かな、と多めに4本ほど買っておくことにしよう。
真央は杖だ。
魔力の自動回復能力のついた杖だ。
これでかなりの数の魔法が打てるだろう。
「ナイフとは面白い判断だな。筋力には自信がない感じか?それでも4本も買ってくれるのはありがたい。だがそんなに使うのか?」
「予備、かな。」
投げて必中会心高確率なら色々なことが出来そうだからね。
取りに行けなかった時用です。
「にしてもいい装備だな。なかなか売りに出されない代物だぞ。」
「少し縁がありまして。」
「そうかそうか。あんちゃんはだいぶ運が良いみてぇだな。よし、なら少し賭けをしないか?」
「賭け?」
「このコイン一枚、この絵が書いてある方が表、書いてない方が裏だ。勝ったらそれをタダでくれてやる。負けたら倍でどうだい?コインを投げるのはそこの嬢ちゃんでいい。」
「賭けって・・・」
「さあ、表と裏どっちだ?」
「・・・無回答はだめですか?」
「良いけどよ、得はないぜ?・・・俺は表な。・・・本当にいいんだな?分かった。嬢ちゃん頼むぜ。」
負けたところで出費は痛くないし当てて運のステータスばれても困るしね。
真央がコインを弾く。
店の中にいい音が木霊する。
やがて重力に従って落ちてくる。
「これはやられたな。」
コインが立っていた。
(おいおいマジか!!)
「これは表と裏どっちでもねぇ。つまりは無回答が正解って訳だ。こりゃやられたな。」
おっさんは頭をかきながら言う。
「その服を持っている時点で運は高そうに見えたが予想以上だったな。」
おっさんは立ちあがり後ろの扉に手を触れる。
いや、なにか操作したようにも見えた。
「本当の品揃えを見せたのは何年ぶりだろうな。」
手元のナイフを玄関先に向けて投げ『CLOSE』の看板がクルリと回転する。
「通算何人目かは忘れたが珍しいことに代わりはねぇ、誇っていいぞ。」
「はあ、」
「賭けは賭けだからな。勿論そのナイフはくれてやるんだがな。もっと良いもの見せてやるよ。」
内心ワクワクしていた。
地下通路ですぞ!
男なら憧れるでしょ!これは。
でも、真央の前なんで抑えてるけど。
「今後とも贔屓にしてもらえるために名乗っておこう。ファゼル=エクスタシー、元・王国騎士団団長で前回の魔王を倒した勇者だ。」
ぶっちゃけサラサラかけるのはこっちだったりします。
空き時間に開いたら1000文字書けちゃうから。