私の将来
隼「俺、高校の時からお前のことが好きだったんだ」
「俺以外にもお前のことが好きな奴が沢山いたから、臆病な俺は告白することが出来なかったんだけど、山岸がお前には彼氏がいないっていうし・・・」
「だからさ、もういっそ告白しちまおうかと思って・・・」
「・・・それに卒業してからも、お前のことを忘れたことなんか一度もないし、今でも変わらず好きだから・・・・・」
「だから、付き合ってくれねぇか? それとも俺じゃ、駄目かな??」
「いや、むしろ、お前には誰か好きな奴がいるのか?」
「いないなら、せめて友達からでも――――――――――」
――私は そういった河瀬隼人君のセリフを遮って、「ごめん!」と言った。
山岸、、、山岸とは美羽の旧姓だけれども、 美羽も余計なことを・・・。
しかし、こんな私にも美羽のしたことが優しさだということはわかっていた。
けれども、それでも美羽のしたことが、少しだけだけれども気に入らなかった。
なぜなら、私には、全く付き合う気がないのに、彼氏候補を紹介するなんて。
むしろ、付き合いたいと思っても、付き合えない私に紹介をするだなんて・・・。
――まぁ、っとは言っても、美羽は私の過去を知らないわけだし、仕方のないことだけれども。
だから、私は美羽の方を見て少し睨み付けた後に、隼人君に言った。
私「ごめん!」
「隼人君の気持ちは嬉しいんだけれど、ごめん」
「無理なんだ・・・私には、もう好きな人がいるから・・・」
だが、そういった私には残念がら好きな人がいない。
いやっ、もしいたとしても、「好きになってはいけない」と自分に言い聞かせているから―――――。
だから、私は嘘を吐いた。 面倒事になるのだけは避けようと思って・・・。
しかし、もちろん、嘘を吐いてはいけないということはわかっているし、私に好きな人がいるということになれば、後で美羽や優ちゃんに何を言われるかが想像つくけれども、それでも隼人君に私を忘れてもらうためには、そうするしかないと思った。
隼「そうか、ならしかたないよな・・・」
隼人君は、残念そうに そう言って、私の前から去っていった。
本当は、隼人君は無茶苦茶カッコいいし、性格もいいから、気になってたのに・・・。
でも、仕方ない。
私の人生がかかっているのだから、今はただ我慢するしかないんだ。