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誰にでも小説は書ける。

 誰にでも小説は書ける。そう思っていた時期が、俺にもありました。


 そう、実のところ、誰にでも小説は書けるのです。義務教育を受けていれば、漢字の読み書きもできるし、二字熟語も四字熟語も知っています。学生時代に文芸部に所属していた経験が無くても、文系大学に進まなくても、単にテキストエディタに向かってキーボードを叩けば小説は書けます。しかし悲しいかな、作品を読んでもらえない。読者がつかない。それが現実です。


 今回このエッセイを書くにあたって考えたことは、これまでに私自身が学んだことを再整理しようということです。誰かにお偉い口調で説教するのではなく、自分自身の中にあるものをいったん全て曝け出そうと思ったのです。そうすることで、自分では及びもつかないと思っていた、もう少し上のレベルに到達できるのでは?


 誰にでも小説は書けます。そして書けば書くほど上達します。ただ、問題は、文章を書く能力(筆力)と、人気作家との間には、「文芸」と言う名の深い溝が横たわっていることです。

 筆力が上がり、いかにレトリックを駆使して文芸を極めても、アイデアがつまらなければ読まれません。反対に、アイデアが優れていれば、拙い文章でも読んでもらえることがあります。

 作者というものは、ただ漫然と筆先ばかり上達するだけではなく、「文芸」という暗くて深い溝にきちんと橋渡しをし、薀蓄をやさしく語り、難しい言の葉を開き、アイデアを提示し、読者がつくような面白い作品を作り出さねばなりません。

 そういう小説を書けるとしたら、どれほど嬉しいことでしょうか。


 このエッセイでは、極めて基本的なことしか取り上げません。高尚な作品を書く手助けにはならないと思います。しかしこの世界の何処かの誰かの役に立つと信じて、このエッセイをつづります。もし最後までお読みいただければ、それに勝る幸福はありません。


 2012/11/04 青い鴉 毎日更新 12/09完結予定

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