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story9 シェアパック

 それから僕は、お昼からも働いて夕方に自宅に帰った。


 すると古川さんがビキニ姿で自撮りをしている姿を見てしまった。


「ただいま… あっ、ごめんなさい! 」


 僕は、即座に逃げようとすると古川さんは、僕の手をつかんできて顔をほんのりと赤くしながらこう言ってくれた。


「お帰りなさい! お疲れ様~! また変なところ見せてごめんね!ブログに載せる写真を撮影してたんだよ」


「そうだったんだ! 可愛いね! 」


「新城くんったら何、言ってるんだよ! 恥ずかしくなってくるじゃん。そう言えば初仕事はどうだった? 楽しかった? それとも何かあったのかな? 」


 僕は、この質問については少し答えにくかった。


 間違っても店長さんと初日から恋愛関係になりかけてる雰囲気があるとは言えないからな。


「特に何もなかったんだけど、色々と覚えていくのが大変そうな感じだったね」


「確かにそうだね! レジの打ち方ひとつでも間違えてしまうと問題になってしまうからね。 そう言えば明日ケータイショップに付き合ってくれない? 」


「どうしたの? スマートフォン壊れたの? 」


「そういう訳じゃないんだけどね。新城くんって1ヶ月にデータ量ってどのくらい使うのかな? 」


「僕は、1ヶ月で5GB~8GBくらいだけど」


「そうなの? 私は、使わないようにしようと思っても10GBは超えるよ! 」


「ちなみに毎月のケータイ代金ってどれくらいなの? 」


「私は、1ヶ月で17.000円くらいかな? 月の後半くらいには、GBの追加購入を何度かしたりするからね」


「高っ!一人で1ヶ月計算だよね!ちなみに僕は、8.000円くらいだよ」


「私とぜんぜん違うんだね!家に光の線を繋げようと思ったこともあるんだけど、このマンションそれが出来ないみたいなんだよね」


「それは大変だね! シェアパックって家族とか夫婦じゃないと組めないんじゃないの? 」


「そんなこともないみたいだよ! 少し前に調べていたらお互いの同意があれば組めるみたいだよ」


「そうなんだ! それじゃ二人で50GBのプランで組んだら少しは安くなりそうだな」


 すると古川さんは、ものすごく嬉しそうな表情をしながら明るい声で言った。


「うん、そうだね!それじゃ明日の夕方にでもよろしくね」


 こうして翌日、僕の仕事帰りに二人でケータイショップに寄ることが決まった。


 そして翌日(僕と古川さんと出逢ってから3日目)の夕方に約束通り二人でケータイショップに寄ってシェアパックの手続きを行った。


 ちなみにシェアパックの代表回線は、僕になったため実質的には僕の支払い額が増えて古川さんの支払い額が劇的に減る形になってしまった。


 そしてケータイショップの帰りに僕は、古川さんにある質問をする。


「古川さん、僕とシェアグループ組んで良かったの? お互い夫婦でもなければ彼氏彼女関係でもないんだよ」


 すると古川さんは、僕と手を繋ぎながら笑顔で言った。


「確かに今はどちらでもないけど、私はこれで良かったと思ってるよ」

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