story3 同棲生活の始まり?
「いやいや、お互い異性なんですよ! 一緒になんて住めませんよ! それにやっぱりお互い彼氏彼女の関係でも無いですから一緒には…」
「そっか!そう言えば新城くんは、今は一人暮らししてるのかな? 」
「はい!一ヶ月前から一人暮らしを始めていますね」
すると古川さんは、僕に対してある作戦に出てきた。
「一人暮らししてるんだ! すごいね! でも2㎞先から仕事場に向かうのと200メートル先から仕事場に向かうのとでは、体力的も精神的にも負担が違うと思うわよ。
それに一人暮らしは、確かに色んな体験が出来て良いと思うけど、仕事場で辛いこととかがあったときに一人だと仕事に行く気力が落ちやすくなると思うけど、二人ならそうでもないと思うんだよね!
それに一人は寂しいと思うよ。私は、この一年間一人暮らしをしてきたけど、思ってたより大変だったからね」
僕は、その話を聞いたときどうしたら良いのか分からなくなってきてしまった。
「確かに距離はぜんぜん違うと思いますが、古川さんに迷惑をかけるわけにもいきませんし、それにやっぱり完全な彼氏彼女関係でも無いですから一緒に住むのは難しいと思うんですよね」
「それなら私たち兄妹関係みたいになってみない? そうすれば上手く過ごせると思うんだけどなぁ」
「兄妹関係ってそれじゃ古川さん、妹になってしまいますよ」
「良いよ!その代わり新城くんは、これから私に対して敬語禁止ね! 敬語ばっかりで来られると疲れちゃうから」
「うん、分かった!それじゃこれからは普通に話すね」
「それじゃ私の家、案内するから着いてきて! 」
すると古川さんは、いきなり僕の手を引っ張りながら古川さんの家まで連れていってくれた。
この時僕は、手を繋ぐ事が出来てすごく嬉しかった。
そして古川さんのマンションに着いた。
「ここの2階に私の部屋があるんだけど、これからは二人のおうちになるね」
「うん、そうだね! 」
「それじゃ部屋の鍵開けるから先入って良いよ」
「そうはいかないよ!古川さんが先だよ!女の子なんだから」
「ありがとう! 新城くん優しいんだね! それじゃ私が先に入るから後から着いてきてね」
そして僕は、古川さんに言われた通り、後から着いていくことにした。
「すごく綺麗なお部屋だね! 緊張してくるよ」
「ぜんぜん綺麗じゃないよ!酷い部屋もあったりするからね」
「そうなんだ!僕は、片付けとかは苦手だから散らかってる事が多いから古川さんはすごいよ」
「そうかな~確かに演じるときは、清楚を売りにしているけど実際の私は清楚さなんて無いからね」
「僕は、十分清楚だと思うけどな」
「新城くんってお世辞とか上手いんだね!私はお世辞とか出来ないよ」
「お世辞とかじゃないよ!本当に清楚だと僕は、思うよ」