story11 お互いの距離が一歩前進
「それだと僕が落ち着かないんだよ! もしこのまま続けて色んな病気になってしまったらとか考えてしまったりするから」
「心配してくれてありがとね! でも業界に入って良かったことも少しだけあるよ。例えばたまにだけど地上波のテレビ番組に呼んでもらえたりとか女の子の友達が何人か出来たりしてるからね」
「友達が何人か出来たのは、嬉しいよね! 」
「私は、特に昔は一人も友達すらいなかった道を歩き続けてきたからね。でもこの業界に入ってから信頼しあえて楽しく話をしたりする事が出来る友達が出来た時すごく嬉しくて泣きそうになったね」
「そう考えると嫌なこともあるけど良いこともあったりしてるって言う感じなのかな? 」
「うん、そうなるよね! でもここでお兄ちゃんと過ごすようになってから大分精神的な面が和らいできている気がするよ」
「それなら良かった!逆に負担を増やしてしまったかなって思っていたからね。僕も古川さんと一緒に住むようになってから不安とかが和らいできているよ。ありがとう! 」
僕がそう言うと古川さんの顔が真っ赤になりながら言った。
「お兄ちゃん ありがとうはこちらの方だよ! 感謝の気持ちを込めて私からごほうびあげるね♡ 」
するといきなり僕に抱きついてきてから口に優しくキスをしてくれた。
僕は、彼氏彼女関係でもないのに早くも興奮してしまっていた。
「古川さん!ありがとう! 」
「大好きだよ!お兄ちゃん」
僕は、この言葉を聞いた時すごく嬉しくなってしまい、勢いにのってそのまま古川さんの口に僕がキスをしてしまった。
「お兄ちゃん‥ う、うんっ」
すごく幸せそうな顔になっており妹みたいな可愛らしさをしていた。
「キスしてくれたお礼だよ」
「ありがとう! このまま二人で寝ちゃう? 」
「何、言ってるんだよ! それはお互い彼氏彼女関係になってからでしょ? 」
「確かにそうだね! それじゃ今日は普通に寝ようか。おやすみなさい! 」
「おやすみなさい! 」
それから僕たちは、お互いの距離が一歩前進した一日になって4日目を無事に終えた。
そして次の日からは、僕は商品と値段の把握や棚の位置まで覚える作業に専念する日が始まり、古川さんは、セクシー女優のリリースイベントの日々が始まりお互い仕事との戦いが続いていく。
そして僕は、コンビニで棚の位置を覚える作業に専念していると後ろから店長さんがやって来て、からあげちゃんを持ってきてくれた。
「おつかれ~からあげちゃん作っておいたから後で食べてね」
「ありがとうございます! 」
それから僕は、休み時間の時に店長さんが揚げてくれたからあげちゃんを食べることにしたのだが、数が多かったのだ。
「店長さん、からあげちゃんって5個入りで販売されてますよね? 」
「うん、そうだよ! 5個で200円+税だから税込216円になるよ」
「このからあげちゃん12個くらい盛ってあるんだけど、どうなってるのかな? 」