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壊れた心を拾い集めて

作者: 神林 醍醐郎
掲載日:2019/11/20



人が行き交う通りで一人


彼女はかがんで拾い集める


鋭いかけらを拾い集める


砕けた心を拾い集める



かけらはとても鋭くて


彼女の指を傷つける


両手は既にかさぶただらけ


それも剥がれて血が流れ出す



血に塗れつつ 集めたかけら


赤く染まった かけらを集め


彼女はそれを 組み立てていく


壊れた心を 組み立てていく



組み立てられた 心のかたち


ひび割れだらけの 彼女のかたち


かけらを繋ぐ 接着剤は


血とかさぶたと 涙と嗚咽



やっとで直した 心を見つめ


彼女は静かに吐息を漏らす


その時だった




通りがかった見知らぬ人の


コートの裾が 彼女に触れた


がらがらがらと 心は崩れ


ぱりぱりぱりと 踏み砕かれた



人が行き交う通りで一人


彼女はかけらを拾い集める


いつか その身の血が絶えて


目覚めぬ朝を夢見つつ





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