53話の没案
本編53話の没案です(前半部は同じ)
読むと混乱するかも知れないので注意
そのまま消すのが勿体なかっただけなので…。
また誤字修正もしておりません。
「アリスさん、ただいま帰りましたわ」
「お兄ちゃん!おかえりなさい!」
私はリッカちゃんを無視してお兄ちゃんに抱きつきます。
「おう、ただいま。どうかしたの?」
「…寂しくて死にそうでした…。」
「…それは、ドンマイ…これでも早めに切り上げてきたんだけどね…。」
「本当ならもう1往復する予定だったんですのに…。」
リッカちゃんは、どれだけお兄ちゃんと一緒に居たいんですかね…。
「アリスの筋肉痛はどう?」
「まだ少し痛いですが動けるようにはなりました。」
「じゃあ、明日は大丈夫そうだね」
「はい、今日の遅れを取り戻さないとです!」
「それで家の方の様子はいつ見に行く?流石にオッサン達に任せっきりってのもよくないだろ?」
「そうですね、ではリッカちゃんに見てきて貰いましょう」
「へっ?なんで私なんですの!?」
「そんなの決まってるじゃないですか!私がお兄ちゃんと一緒に居たいからですよ!それにアイテムボックスに木を溜め込んでいるリッカちゃんが行くのが適任だと思います!それにリッカちゃんは今日お兄ちゃんを独り占めしていましたので明日は私に譲るべきです!」
「うっ…し、仕方ありませんわね…今回は譲って差し上げますわ…。」
「ごめんね、アリスが我が儘で。」
と言ってリッカちゃんの頭を撫でるお兄ちゃん。
我が儘じゃないです、当然の権利です!
「お兄様、先にお風呂に入りましょう?オークやらオーガやらの血の匂いが気になりますわ。」
「うーん…確かに血の匂いが…」
という事で先にお風呂に入る事になりました。…当然のように3人一緒に…。
リッカちゃんはお兄ちゃんに全身を綺麗に洗って貰い、私は筋肉痛の所をマッサージして貰いました。ちょっと痛かったです…。
そして、ご飯です。
特に何事もなく美味しかったです。
そして、パジャマに着替えて寝ます。
今度はリッカちゃんの我が儘で、今日はお兄様を貸し切り、とか言って抱き枕にされています。
私は昼間あれだけ寝たせいで全く眠くありません…。
お兄ちゃんとリッカちゃんは疲れているのか、ぐっすりです。
私はおもむろに起き上がりベットを抜けだします、そして、こっそりテントを出てふと空を見上げます。
「綺麗です…」
雲1つない空には満天の星が広がっていました、私はそのまま歩き出します。
夜のお散歩です、決して徘徊じゃありません!
森は真ん丸なお月様ときちんと間伐されたおかげか割りと明るく魔法無しでも歩く事ができそうです。
しかし少し歩くと辺りが急に暗くなりました。
「ここからはまだ間伐されてないんですね…。」
そして、せっかく森を歩いているならばと、探知魔法を発動させつつ間伐しながら歩く事にしました。
しばらく歩いていると探知魔法に反応が!
『ホーッ ホーッ』
…どうやら梟さんようです。
そして、程なく森を抜けました。
もう反対側に着いてしまいましたね…そろそろ帰ろうと思い隣の列にズレて…。すると探知魔法に反応が…結構近いです。
私は光魔法を使い反応のある方を見ます。
すると、光る2つの点が動いています!
私は視力の強化の魔法も使い光る点の方を見ます、点の正体は…動物でしょうか?大きさは猫くらいの大きさに見えます。
そして、更に動物が近づいてきてようやく正体が分かりました。キツネです!
キツネさんが走ってこちらに向かって来ています、さらにその後からドシドシと走ってくるオーク…。
大変です!キツネさんがオークの餌になってしまいます!
私はすかさず水魔法を飛ばします、断末魔の叫びを上げつつオーク首が飛びオークが倒れました。そしてキツネさんが私に飛び付いてきました。もっふもふです!かわいいです!!
でも、このキツネさんどうしましょう…。と思っているとキツネさんは倒れたオークの方に…そして、オークを食べ始めました…。
お腹が空いていたのでしょうか?
でも…なんと言うか…グロいです…。
そのまま少し様子を見ていましたが私はオークとキツネさんを放置して帰る事にしました。勿論木の間伐をしながら…。
そして、テントに帰ってくると散歩で程よく疲れたのか睡魔が襲ってきました。
このままお兄ちゃんに抱きついて寝る事にします。
おやすみなさい
そして、朝
「アリス起きて」
「うーん、重い…。」
「そりゃそうだ…」
「ああ、お兄ちゃん…おはようございます…」
「おはよう…それより、それなに?」
「それ?」
見ると私のお腹に金色のもふもふが…
「なんですかこれ?とりあえず重いです」
「なんですかって…俺にはキツネに見えるけど…。でもどうやって入って来たんだろ?結界も張ってたはずなのに…。」
うーん?とりあえず昨日のキツネさんで間違いはなさそうですが謎は残りました。
「それで、このキツネどうするんですの?」
「さぁ、どうしましょう…。」
キツネさんの活用法が思い浮かばず没になりました。
化けさせて幼女にとか考えたけど…その先でどうにもならなかった…。