白い記憶(自制心)
テスト期間中にも関わらず、真面目に執筆。よし、国語の点数は上がるな(白目
あー、設定がもう滅茶苦茶だよー
それでも皆さんに読んでいただければすごく嬉しいです。
出来れば、レビューや評価もして下さるともっと嬉しいです。
次回の投稿もテストの関係上、遅くなる可能性があります。ご了承ください。
「ーーーということなのでって………あー、緊張してる?瞬君?」
今いる場所は、学校の職員室。
僕は1人の生徒として、この学校に転入する手筈になっていた。
「あははは。前の学校では友達ちゃんと作れてたみたいだから、そんなに緊張することはないよー」
学年は3年生。僕は田舎の小学校から、ここに親の都合で赤浜家に住んでいる。という設定で転入していた。
「い、いやー。学校ってすごく広いなって………あはは………」
そもそも学校っていうものを初めて見たから、どれくらいで大きいっていうのかは知らないけれど、元の世界にあると考えた時の感想を言ってみた。
「うん。前の学校に比べると、迷子になっちゃうかもね?でも、赤浜さんと一緒に暮らしているなら大丈夫だと思うよ。あの子すごく真面目だから」
………意外な事実発覚。
家の中ではあんなに勉強したくないと言っているにも関わらず、この学校の中では真面目に取り組んでいるらしい。
「凛って、真面目なんですか?………いや、凛って家ではそんなに勉強しているイメージが無いんですよね」
僕の質問に、少し首を傾げる先生。最後の一言は余計だったかもしれない………
「失礼します。3年1組の赤浜凛です。健康観察簿を取りに来ました。入っても良いですか?」
「噂をすればなんとやらだね。どうぞー」
凛は先生の言葉に反応しー僕と目が合う。気のせいかな?少し頰が赤いー失礼します。と言って中に入る。
「家の中では君の方が詳しいだろうから、学校の中での赤浜さんのことについて言うけれど………あの子の評価はかなり高いのよ」
健康観察簿とやらを取って戻る凛とまた目が合う。
「な、何ですか?」
初めて見る顔だった。
「?…………!!………なーに?赤浜さん?顔が赤い様だけれど?熱でもあるのかしら?それとも……瞬君のことが気になるの?」
僕と凛が視線を絡ませていると、先生が急に声をあげる。
「………!!………ね、熱はありません。平熱です。大丈夫です。失礼します///」
僕の名前が出たと同時に、急いで目を逸らされた。少しショックだ………
「うふふ。赤浜さんとの仲はいいようね」
そう言う先生の顔は何か悪い顔をしていた。
キーンコーンカーンコーン
鐘のような音が唐突に鳴り響いて肩をびくりとしてしまう。
そんな僕の様子を見た先生が少し笑うのを誤魔化す様に僕は口を質問をする。
「あの、自分っていつ部屋に行けばいいんでしょうか………?」
「部屋………?ああ、教室の事ね。そうね、そろそろ私も上に上がるから、一緒に行きましょうか」
教室かー。
凛曰く、「勉学に励む場所」と言っていたが、僕にそんな堅苦しい場所合うかなー?
「まだ緊張しているの?大丈夫よ。赤浜さんと同じクラスにしているし、何かあったら先生か赤浜さんに聞けばいいのよ」
それもそうか。そう自分に言い聞かせ、緊張感を無くそうとする。
階段を上がって、現在は二階。
確か先生が一階は一年と二年の教室があって、二階に三年と四年の教室があるんだっけ。
「はい。着きましたよ?………瞬君?」
手汗が出る。
思えば僕は、凛と明姉さん。そして愛斗君としかまともに話した事がない。
何度か外に出て、「すーぱー」という所や、「こんびに」等という場所には何度か足を運んだ事があるけれど、これから毎日通う学校には少し………いやかなり緊張する。
もし、凛以外の人に嫌われたらどうしよう。あまり教室内で馴染めなかったら?そう思うと、さっきまで誤魔化していた緊張感がまた僕の前に現れる。
「………瞬君。大丈夫よ。私が付いているから、緊張しないで入って頂戴」
………先生に迷惑をかけるわけにはいかない。僕は意を決して、中に………!!
ガラララ
一斉に視線が僕に集まる。
先生よりも先に出てきた僕に視線が集まる。
僕の後ろから先生が出てきて、少しした後に、教室の中が騒めきだす。
最も高い机の前に僕が立つ。(後で聞いたけど、教卓と言うらしい。)
「はいはい。騒ぎたい気持ちは分からなくもないけど、一旦静かにしてねー」
ゆるい先生の一言にみんなが静まって、改めて僕に視線が集まる。
コソコソと会話をする女子。じっと先生の話を待つ男子。
僕の緊張感は今、絶頂を迎えている………!!
「はい。前も言ったけど、転入生ね。瞬君。自己紹介は出来るよね?」
ニコリとした笑顔が僕を見つめる。
僕を試す。職員室から上がってくる時に、そんなことを言われた気がする………
ちゃんと聞いておけば、もう少し何か考えられたかもしれないけれど………
土壇場で何を言えって言うんだ………!!
「あ………えっと」
教室を見渡す。
色々な人がそこにはいた。
そして、教室の一番奥の席。
窓側の目立たない席。隣に誰もいない席。
そこに、「凛」がいた。
ーー緊張している場合じゃない。
意地を張りたがる、男としての本能が僕の中の緊張感を吹き飛ばす。
「僕の名前は、清宮瞬です。親の都合で、この学校に転入してきました。残り二年間と半分しかありませんが、よろしくお願いします」
最後にお辞儀をする。みんなの顔が見えなくなる。
凛と一緒に考えた、内容。
手応えは………如何程に?
パチパチパチ
突如聞こえてきた拍手の音に顔を上げる。
音の出元を知ろうとその場所に視線を向ける。
教室の後ろ。一番窓際の席。
彼女ーー凛は、拍手をしていた。
彼女の拍手に続くように聞こえ始める拍手の音。
疎らだった音もいつの間にか、全員の拍手の音に変わっているのを見て………
僕は、笑った。
一部の女子の声が一際強くなる。理由は分からないけど、歓迎はされているようだった。
どうやら、僕の転入デビューは決まったようだった。
「えっと、赤浜さんの隣の空いた席に座って頂戴ね」
「あっハイ」
僕と凛の関係を知っている故の先生の采配だったのだが、
凛の家に僕も住んでいるということを知っているのはこの場に僕と凛と先生しかいない。
という事は、みんなから見て僕は全員と初対面という形になっているから………
ん?
僕の考えすぎだろうか?一部の人からの視線が痛い。
初対面の僕に対して、凛が拍手を送り始める→凛が僕の事を気に入ったとみんなが勘違いをする
いやいや!?僕は何を考えているんだ!?
そんな………勘違いも甚だしい事を………!?
そもそも、凛には愛斗君がいるだろう!?
愛斗君は凛のことを好いている。
そこに、無関係者。いや、この世界の住人でもない僕が、入っていい場所は無い。
「瞬くん」
横から声が聞こえて反射的に振り返る。
「よろしくね?」
………はっきり言って、殺人的な笑顔と思った。
僕が、凛のことを意識している事を、再確認させられてしまう。
「ああ」
そう短くちょっとぶっきらぼうに返事をするのが限界だった。
席に座って、凛の反対を向く。いま凛に僕の顔を見せるわけにはいかない。
そうやって、向いた先には
「えぁ………?えっと………し、時雨です………」
慌てふためく少女がいた。
時雨。そう名乗った少女の髪は、黒に薄い翡翠色が混じっていた。
(綺麗だ………)」
「ふぇ!?」
素直にそう感じて、心でもそう反芻する。
「あぅあぅ………えっと………」
「うん?………あ………」
少女の様子が少しおかしくなっていることに気づき、僕も自分の口が勝手に開いていたことに気づく。
ぼ………僕は何を言っているんだーーー!?
初対面の女子………しかも同じ教室の人に向かって………ぼ、僕は………!?
さらに、僕の顔が赤いことも相まって、彼女にいらぬ誤解を与えているかもしれない。
なんとか弁明しなくては………
そう思った瞬間。
ピシリーーー
確かに空気が凍った。
聞こえた擬音も、誇張表現ではなく事実そう聞こえてきた。
目の前の時雨が、僕の後ろを見て顔を青ざめているのに気づいて、僕も首をゆっくりと反転する。
「なに………やってんの?」
こんな凛を僕は見たことがなかった………
「ま、待って!凛!違うんだ!?」
「何が違うのよ!私じゃなくて、時雨とずっと視線を合わせて!私と一緒にいた時間の方が長いでしょう!?私ともっと話しなさいよ!」
え?そっちーー!?
こうして、クラスのみんなには隠すと決めていた秘密があっけなくバレて、僕と凛による学校生活が始まるのだった………
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
光が収束して、僕は目覚める。
そこにマルクトはおらず、僕は1人で起きる。
ーー瞬間。
今までに感じたことのない、寒気と恐怖を感じて、視線の主を捜探す。
そして、彼はそいつと目が合う。
ーー形容しがたい何かがそこにあった。
黒い目。それが一番言葉として近しいものだろうか。
その目の奥には、無が続いており、少し気を許してしまえば一瞬にして吸い込まれてしまいそうなそんな闇が広がっていた。
ーー運命ニ抗イシ少年ノ確認。
ーー観測ノ続キヲ開始シマス。
ーー運命ヲ選択スル為ノ、観測。
ーーシカシ、情報量ニ不備アリ。
ーーコノ状態デノ運命整合率………約10パーセント。
ーーヨリ、良質ナ運命ヲ選択スル為、
ーー追加ノ結晶ノ観測ヲ開始シマス。
ーーソノ為、観測相手ノ一部ノ記憶ノ確認ガ行エマセンガ、
ーーソレニヨル、運命ノ変更率、ホボ0パーセント。
ーーヨッテ、
何を言っているのか、さっぱりだった。
ただ、無機質なソレは、何か人語を話していた。
その様子はまるで、
ーー少年ノ記憶ノ一部ヲ改竄。
ーー観測者ニ関シテノ全記憶抹消。
神のようだった………
ーー黒イ記憶ヲ確認。
夜夢愛斗ノ観測ヲ行イマス。
対象者への接近。
◯◯への情報量が少ない為、追加の◯◯を決意。
次回は『夜夢 愛斗』の記憶を◯◯する。
『末広 時雨』の存在を確認。