新たな夜明け
【南海の孤島 砂浜 クレーター中心】
ヒューマ:「サーラ、俺ってどこか変わったか?」
サーラ:「ううん」
ヒューマ:「俺たち、助かったんだ」
サーラ:「違うわヒューマ」
ヒューマ:「違う?」
サーラ:「ヒューマが、世界を救ったのよ」
ヒューマに抱きつくサーラ
ヒューマ:「俺が、世界を救った?」
地鳴りが再び起きる。
ジェス(声):「お前達!」
ジェスの声に反応するヒューマとサーラ
ヒューマ:「ジェス」
【南海の孤島 砂浜 クレーター開口部】
ジェス:「親が見ている前で、どうどうと抱き合っているんじゃねえ!」
【南海の孤島 砂浜 クレーター中心】
見つめ合い、笑い合うヒューマとサーラ
【南海の孤島 砂浜】
砂浜を滑り出す小舟
【南海の孤島 全景】
横揺れして沈んでゆく孤島
【南海の孤島 沖合 小舟】
ヒューマ:「沈んでゆく」
ファロス:「島を支えていたエネルギーがなくなったからだ」
フレア:「ヒューマ、あなた大丈夫なの?」
ヒューマ:「母さん、なんともないよ」
ファロス:「サーラちゃんは?」
サーラは『平気』だと頷く
ジェス:「何があったんだ?」
ヒューマ:「世界が、元に戻るんだ」
【マリア・アズーラ号 舷側】
小船から引き上げられるヒューマ達
【マリア・アズーラ号 甲板】
ベルタ:「とっとと逃げるよ!」
【南海の孤島 全景】
沈み行く孤島。島が跡形もなく水没し、海面が盛り上がる
【マリア・アズーラ号 甲板】
ベルタ:「大波がくるよ。みんな何かにつかまれ!」
大津波が逃げるマリア・アズーラ号に襲いかかる
【マリア・アズーラ号 甲板】
ヒューマ:「サーラ!」
フレア:「あなた!」
大津波にのまれる一行。全てが波にさらわれていく
【暗 転】
【マリア・アズーラ号甲板】
水浸しの甲板。床に倒れているヒューマ。その手がしっかりサーラの手を握っている。
ヒューマ:「サーラ」
顔をあげるヒューマ
サーラ:「みんなは無事?」
お互いを助け起こすように、立ち上がるヒューマとサーラ。
帆柱を挟んでしっかりと手を握りあっている、ファロスとフレア
フレア:「あなた」
ファロス:「何があっても離さないぞ」
グレイスもベルタの姿もあった。しかしジェスの姿だけがない。
ヒューマ:「ジェスは?」
サーラ:「ジェス?」
グレイス:「ジェース!」
ジェスの声:「おーい」
海の方、舷側から声がする。
全員が舷側に殺到する。
やや先の方で、ジェスが必死に立ち泳ぎをしている。おぼれているようにも見える
ジェス:「早く助けてくれ~。俺は、俺は泳げないんだよ~」
ジェスが無事でほっとしたのか、やや呆然としている一行。
ベルタ:「ぷっ」
一斉に笑い出す一行。
ジェス:「笑ってないで助けてくれよ~」
ロープつき浮き輪を持ってキレイな飛び込みを見せるグレイス。ジェスに近づく
サーラ:「ねえ、見て!」
東の空がうっすらと明るくなる。その光りはやがて世界を覆っていく。一行の顔を、朝陽が照らしてゆく。
空も海も大地も、すべてが朝陽に照らされてゆく
この世界に太陽が昇った
【エンディング】
ジェスとグレイスの結婚式。
出席者はヒューマ、サーラ、ファロス、フレア、そしてベルタ
スーリヤの庭。食事を楽しむヒューマ、サーラ、ファロスにフレア
碧い大海原に飛び込むベルタ。
たき火を囲み、うまそうに焼き魚をほおばる笑顔のベルタ
もう一つ結婚式。出席者はヒューマとサーラ、ジェス夫妻。
バージンロードを歩くのは、ファロスとフレア。
多くの人に祝福されて、今、改めて太陽の前で永遠の愛を誓う
実がいっぱいなった小麦の穂をたくさん抱えるヒューマとサーラ
荷馬車の後ろで、寄り添って眠りこけるヒューマとサーラ
その馬車の手綱を取るファロスとフレア
すごい寝相のヒューマ。毛布をかけなおすフレア
寝室から出てきて夫の向かいに座るフレア。
静かに語らう夫婦だけの時間
涙が出るくらい美しい夕陽
夕陽に照らされるヒューマとサーラの顔
壮大な夕焼けの中、ヒューマとサーラの影が、いつまでも寄り添っている
◆太陽が昇らない国の物語(仮) 第一部 エンド
読了ありがとうございました。
ひとまず第一部終了になります。
近日中に第二部以降を載せようと思います。




