恐るべき研究
【南海の孤島 砂浜】
動力船から小舟で上陸する一行
ヒューマ:「ここに母さんが」
ファロス:「フレア、もうすこしだけ待ってくれ」
上陸した途端に顔色が悪いサーラ
グレイス:「どうしたのサーラ?大丈夫」
サーラ:「この島が、この島が『とても苦しい苦しい』って。そんな声が聞こえてきて」
こちらもくずおれるヒューマ
ファロス:「どうしたヒューマ?」
ヒューマ:「父さん、体が熱い」
ヒューマの全身が光り出す。
それは普段は手のひらからしかでない、太陽色の光り。ヒューマは海へ走り出した。するとヒューマの周りの海水が蒸発する
ヒューマ:「熱い!体が熱い!」
海に手をつくヒューマ。周囲の海水が上昇し、手を突いた振動が衝撃波となって波を伝わり動力船を破壊した。
轟音を立てて大破する動力船
ファロス:「ヒューマ」
海に入るファロス。
ファロス:「ヒューマ、父さんの手を取るんだ」
力なくうなだれているヒューマの手を握るファロス。
すると光りは徐々に薄くなり、消えていった。肩を担がれて海からあがるヒューマ
ヒューマ:「父さん、俺どうなったの?」
ファロス:「この島にありすぎる太陽の力が、お前の体に干渉したのだろう。正直、俺も熱い」
ヒューマ:「父さんは大丈夫なの?」
ファロス:「俺は太陽を沈める力を持っている。お前の体に入りすぎた力を押さえつけたんだ」
砂浜に座らせてヒューマを休ませる
ヒューマ:「じゃあ、俺は父さんの『太陽を沈める力』は持っていないんだ?」
ファロス:「いや、お前はまだ自分が持っている力をうまく使いこなせていないだけだ。これをしろ」
ファロスはヒューマに自分の指輪を渡す
ヒューマ:「これは?」
なんの変哲もない金無垢の指輪。翼を広げた鳥の刻印がある。
ファロス:「太陽の指輪だ。ある程度力を制御してくれるはずだ。そうしないと、世界がいくつあっても足りない」
ヒューマ:「太陽の力ってそんなにすごいの?」
ファロス:「力はみんな同じだ。使い方を誤れば、とんでもないことになる。サーラ、大丈夫かい?」
サーラ:「ええ、ちょっと気分がすぐれなかっただけですお父さん」
意外にケロリとしているサーラ
グレイス:「最初からこんなんじゃ、先が思いやられるわね」
【南海の孤島 山道】
南国特有のジャングルの中を歩く一行
【南海の孤島 謎の研究所前】
すべて鉄で作り上げられている、近代工場のような研究所の前に到着した一行
ファロス:「案内してくれるのでしょうね、サンタナさん?」
サンタナ:「実は私も入ったことがないのです」
一行:「なんだって?」
サンタナ:「ほとんど我らが民は知らないのです。秘密裏に進められてきたので」
やや脂汗をかいているヒューマ
サーラ:「大丈夫?ヒューマ」
ヒューマに寄り添うサーラ
ヒューマ:「ものすごい力が、俺の中で渦巻いているみたいだ」
ファロス:「ここは煮えたぎった鍋みたいなものだな。
鍋の中には膨大な太陽の力が煮えたぎっている。この力を世界に解放するわけにはいかないな。一瞬にして世界なんか蒸発してしまう」
グレイス:「そんなに?すごいの」
ファロス:「太陽を昇らせるくらいの力が、この小さな島に集中している。急がないと破裂してしまう」
見るとファロスも額に汗を浮かべている
サーラ:「破裂したらどうなるんです?」
ファロス:「世界は干上がってしまうんだろうな」
ヒューマ:「父さん、大丈夫?すごい汗・・・」
ファロス:「ああ、この汗は大丈夫だ。ただの太りすぎだ」
サンタナ:「さあ、行きましょう」
重々しい扉が開く
【謎の研究所 地階上層部分】
金属製の通路を、サンタナを先頭に進んで行く一行
【謎の研究所 地階中層部分】
地下に巨大な空間が現れる。そこには試作中の空飛ぶ船が浮かんでテスト飛行をしている
サンタナ:「これは、空飛ぶ船」
一行:「空飛ぶ船?」
サンタナ:「父は、本当に父はあなたたちの土地に侵攻するつもりだったのか」
サーラ:「あの、火の民の女の子が乗っていたのに似ているねヒューマ」
サーラが言っているのは、ミランが乗っていた箱型戦闘機のこと
ヒューマ:「太陽の力でこんな恐ろしいことが」
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まだ続きます




