初心者パーティー
しばらくカンジと若い男が隅の方で佇んでいると、多くの人間達がぞろぞろと酒場から出ていった。
「旅の人やハンター達が依頼を受けて出発していくみたいですね。あのテーブル席が空いたんで座って待ちましょうか」。
若い男が近くのテーブル席を指差してそう促した。
「まだ他の人達の手続きで店員さん達は忙しいみたいですね。あ、自己紹介遅れました。僕はフレージャーと申します、このザッツ町の住民です」。
「あ、僕はカンジです。イッツ町から来ました、よろしく」。
カンジはフレージャーにそう言いながらお互い握手を交わした。
「イッツ町? 隣町ですね~」。
「ええ、実は最近旅人になったんですよね~」。
「へぇ~、そうなんですか~」。
二人が談笑していた時、酒場の男が一人の若い男を引き連れてやってきた。
「ビギナーのアンタ達に依頼できるのはこの仕事くらいだ。あと、コイツも初心者だから一緒に組んでやりな」。
酒場の男はそう言うと、テーブルの上にファイルを置きながら後方にいる若い男を顎で指した。
「ど、どうもよろしく」。
若い男は緊張した様子で頭を下げた。
「よろしくお願いします、僕はフレージャー。どうぞ座ってください」。
「ど、どうも...。あ、僕はノートンと申します...。し、失礼します」。
ノートンという若い男はおずおずと椅子に腰を下ろした。
「あ、僕はカンジです。イッツ町から来ました、よろしく」。
カンジも後に続いてノートンに自己紹介をした。
「み、皆さんよろしくお願いします」。
ノートンは二人に深々と頭を下げた。
「さて、三人でどんな仕事を始めますかね~」。
フレージャーは意気揚々とした様子でテーブル上のファイルを開いた。




