1/1
タイトル未定2025/10/23 08:03
A「どうもーっ！」
B「はい、どうもーっ！」
A「すっかり秋になりましたねぇー」
B「なりましたぁー」
A「君の顔を見るのも飽き飽きしてきましたしー」
B「ボクはいつも君の顔を見ると心がワクワクするけどねー」
A「あ、ところでお客さん、聞いてくださいよ」
B「はいはい、聞きます」
A「今朝ね、目覚めたらね、相方がボケになってたんですよ」
B「ですよー」
A「ボクが本来ボケ役なんですけどね。二人ともボケになっちゃったから、漫才になりません」
B「ホンマかいなそうかいなー」
A「この先どうなるのか、心配で、心配で……」
B「いやちょっと待って？」
A「何を待てって？ ボク、おあずけ？ 犬かいな？」
B「本来君がボケ役やって？」
A「そうだったでしょ？」
B「ちゃうがな！ ワイがボケ役やったがな！」
A「そうだったかなぁ……」
B「せやで！？ 君がツッコミ役やってん！ だっていかにもツッコミそうな顔してるやん！」
A「顔で他人を決めつけるのよくないよ？」
B「せやな！ 大体、ワイらお客さんに顔見えてへんから……、ただの文字やから、どんな顔してるかわからんしな！」
A「ボク、どんな顔してる？」
B「……見えます」
A「見えたの？」
B「年齢は……推定80歳代」
A「ハイジ〜」
B「そうそう。アルプスに住んでそうなおじいさん。そして……」
A「『そして』って繋ぎ方、なんかカッコつけてるから嫌い」
B「性別は……なし」
A「ふたなりでーす」
B「そして……！」
A「ボケ老人！」
B「ボケ老人！」
A「君もね！」
B「ワイもやな！」
A「あー、だから……」
B「だから二人ともボケやったんやねぇ〜」
A「そしてやっぱり……」
B「両方ともボケだと漫才は収拾つきませんな」
A「アハハ！ ちょうちょ！」
B「ブン、ブン、ブーン！」
（二人ともヨロヨロと退場）
