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妖の追凶〜time of hell〜  作者: 羽波紫希
百鬼夜行、鬼女の追想編
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8.草薙家の妖のはじまり

「ね~ね、おにいちゃん?ないちゃってどうしたの?」


気が付くと青蘭のそばには日陽がいた。青蘭が涙を流しているところを日陽が気付いたと思ったのだ。日陽の笑顔は太陽がひまわりが咲いているような可愛らしさがある。


「いいえ、何でもありません。俺の気のせいだったのかもしれませんね」


青蘭は少し微笑みを浮かべながら答えた。思い出したのを言葉に出すことはしないことに決めたのだ。



数分後、海斗と明雄が日陽のところへ行き、海斗は

青蘭にお礼をした。さらに、勇気を出して名前も聞いた。


「名前は青蘭と申します。俺は今、記憶を取り戻す旅をしていますので失礼します」


すると、明雄が「ちょっと待って」と青蘭が去る直前に言った。


「お前さん、今日はわしの家で泊まった方がいい。夜に百鬼夜行が出るから。もし、参加しないんだったら来な」


そう言われて、百鬼夜行に参加しない青蘭は草薙明雄の家で泊まることになったのだ。



草薙明雄の家に着くとそこは、外観が土地の広い古民家である。庭は芝生ではなく白い小石で覆われていた。それを見た海斗は小学生のころ明雄と暮らしていたことを思い出す。


(じいちゃんの家はやっぱり見た目も変わってないな)


中へ入ると、木造の床と天井があり、とても広かった。さらに、襖を開けると広々とした和室のしたに畳が敷いておる。その上に栗色の和風なロ一テーブルと座布団が横に置いてあり、天井に和風ペンダンライトがついている。


(家の外観は昔ながらって感じがしたけど、中は落ち着く感じがするな…)


初めて見た青蘭にとっては、この雰囲気があたたかいと感じたのだ。


日陽は自分の部屋へ戻っていく。和室にあるロ一テーブルの横に座布団が2つあり、海斗と青蘭は一緒に座り、明雄は海斗の向かい側に座った。すると、明雄は何か話し始める。


「まず、わしら草薙家の妖の始まりについて話し始める。海斗、この世で話せなくて悪かった。本当にすまん」


その話を始めると聞き、海斗が気になっていたことがついに明かされる。草薙家と妖の関係について。


「じゃあ、話すか」


海斗と青蘭は明雄の話を真剣に聞くとするが、明雄は海斗に「その前に海斗、時計は持ってるか?」と質問をした。すると、海斗は黙って下を向いてしまったのだ。


(まずい、(あかつき)さんっという人に渡しましたって言ったらもうおしまいだよ…)


数分たっても答えない海斗に対して明雄はとうとう怒りを露にしそうな顔をしていた。ついには、限界を迎えることになる。


「この馬鹿者~!わしは正直に言わないのが一番困るんだよ」


海斗は明雄に怒られてしまい、正直に話すことえざるなかった事態になってしまった。もう言うしかないと思い、言うことにしたのだ。


「実は、暁っていう使用人が研究に使いたいと言って渡してしまった。本当にごめん、じいちゃん。これは僕が悪い」


"暁"と口に出してしまった。すると、それを聞いたとたん明雄は突然思い出した。しかし、それを海斗と青蘭には話さないことにする。明雄は切り替えをし、草薙家の妖について話し始めようとした。


「それはどうでもよくなった。じゃ、続きを話すとするか」


△▼△▼


草薙家と妖の全ての始まりは、大正時代の初期頃だった。


当時、東京で質屋を継いでいた草薙(しん)が何者かによって殺害された最愛の交際相手・堺知世(さかいちよ)の復讐を果たすために妖怪を新の家に招いた。このときにある妖怪がこう告げたのだ。


「俺は、裏では天罰を与える仕事をしている。もちろん金は払ってもらう。罪を犯した人間が今ものうのうと生きてるかもしれない。こういう人間は俺にとっては生理的に無理」


その妖怪は若々しい声をしていて、不老不死である存在だ。しかし、名前は一切教えてくれなかった。

なぜなら、個人情報だから。その人は言っていた。


「あなたのことを何て呼べばいいですか」


新がどう名前を呼ぶか聞く。すると、その妖怪は"死神"と呼んでくれ。そう言われたのだ。理由を聞くと"死神"はこう答えた。


「だって、死神は生前の人間を黄泉の国。つまりあの世へと誘い出したり、人間の魂を刈り取ると一緒で罪を犯してのうのうと生きてる人間を地獄へと落とす。そのような罰を与える仕事をしてる」


新は漠然とわかった。できることがあるか聞くと「妖怪の力を借りればいいよ。あなたと相性が合うのがあるから」と。


その後、妖の力を借りたおかげで犯人がわかった。名前は、九条晶(くじょうあきら)。その犯人は、知世が新と付き合う前に夫婦(めおと)になる約束をしていた。けれど、それが知世の両親に見つかり、その約束が破棄されることになってしまい疎遠になったのだ。


疎遠になってから6か月がたった頃、九条晶はある光景を見てしまう。その光景は、質屋へと入っていく知世が他の男性と歩いていた姿だった。それを見た晶は、あまりに愕然とする。心優しい性格が次第に憎しみへと変わっていく。そして、ある行動へと取ってしまう。


元日の正月。この日は非常に寒い。それでも晶は着物に黒いインバネスコ一トを来て質屋へ行った。そして、知世の姿が見えた次の瞬間、晶は質屋まで走り知世を持っていた包丁で殺害をし、逃亡した。その後、駆けつけた新は復讐心へと変わったのだ。


「これが、草薙家と妖の始まりじゃ。ちなみに新さんは再婚はせず子供1人を養子にしたんじゃ」


この話を聞き、2人は驚いた表情をした。


夜になると、海斗は自分の部屋があるのでそこへ戻る。当然、青蘭も一緒に。


すると、海斗の部屋へ行くとそこはたくさんのアニメキャラのフィギュアに漫画、アクスタがたくさん置いてあったのだ。


(なんだこれ…俺の故郷にはないのばかりだ…)


青蘭は少し興味深そうな顔をしながら心の中で思った。

読んで感想やリアクションを付けてくれると幸いです。

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