Que Será, Será
国王様の一粒種の葵姫から始まって、弟陛下の雅姫、星姫、愛姫、菫姫、これでお嫁さん候補の五名の姫君全員と顔合わせを終えた。
その中で一番俺の心を揺さぶったのは、やはり菫姫だった。
だって、いきなりプロポーズされちゃったし。それに、その理由がまた健気でかわいいじゃないですか。
大切に、俺の理想の女性に育てようなどと、源氏物語の光源氏っぽいことを考えてしまう。
やっぱ、女子小学生は最高だぜ。
そんな時、黒島さんから連絡があった。姫様全員と顔合わせを済ませたので、その印象を聞かせてほしいとのことだった。
「ちょうどよかった。その件で相談があるので、こちらから連絡しようと思っていたところでした」
簡単な食事を作るので、俺の部屋で食べながら話をしましょうということになった。
「葵様には、結局何もしなかったらしいですね。この意気地なし」
俺の作ったパスタを頬ばりながら、いきなり黒島さんが悪態をついた。
「それで他の姫様たちのご印象はいかがでしたか。どなたか、翔太様の意に沿う姫様はいらっしゃいましたか」
「はい、菫姫にプロポーズしました」
「は? あんた、馬鹿?」
「ば、馬鹿と言ったな、将来の国王に向かって!」
「馬鹿でなければ、筋金入りの変態ロリ野郎ですね。言うに事欠いて小学生にプロポーズって、あんたの頭、腐ってんじゃないの」
ここはぐっと我慢だ。黒島さんには是非味方になってもらって、アドバイスもいただかないと。
「それで、御父上に『菫さんと結婚を前提にお付き合いをさせてください』と言えばいいのかな?」
「言ったらぶち殺す!」
結局黒島さんは、俺と菫姫のことを全否定すると、激怒しながら帰っていった。
ああ、二人の将来は前途多難だなあ。
黒島さんが帰ってしばし、チャイムが乱打された。しまった、黒島さんに罵倒されて、こっちの約束を忘れていた。
「鍵開けといてって、言ったじゃない」
星姫がお冠だ。
彼女は、部屋に入るなり、俺の手を取ってベッドルームに向かった。いけない、婚約者のいる身としては、ここは何とか拒否しないと。
「実は、昼間に、冷凍保存用の精液を黒島さんに採取されちゃって、ちょっと今日は無理かも」
「何寝ぼけたこといってるのよ。あの時は立て続けに三回もしたくせに」
ですよねー。
「さ、しましょ」
星姫は部屋の灯りを落とすと、さっさと全裸になり、ベッドに入っておいでおいでしている。
思わず、俺の下半身が反応する。
ここは何とか自らの性欲を抑え、星姫にも、服を着て帰っていただくよう説得しないと。
「実は、俺、もう婚約者がいるんです」
俺は意を決して、菫姫との経緯を正直に話し、頭を下げた。
「寝ぼけたこと言ってないで、さあ、早くおいでよ」
全く意に介してくれない。
「菫との婚約が約束なら、私とのセフレも同じ約束でしょ」
なるほど、彼女の言うことにも一理ある。
俺は誠心誠意、彼女を説得しようとしたんだ。もうこれ以上は、仕方がないじゃないか。脳内の悪い翔太が、良い翔太を凌駕した。
「なにしてるのよ。ねえ、早く」
Que Será, Será、なるようになるさ。
俺は、服を脱ぎ捨てると、彼女の待つベッドにダイブした。




