第48話 モンスター狩人3rdZ/広島のお好み焼き
明石焼きを食べた次の日。
俺たちは早朝に明石駅を出発し、1時間40分ほどかけて広島駅に到着した。
『ふあ~。長かったわね。ぐっすり眠れたわ~。』
「ほんとですね!それじゃあ、まだお昼まで時間がありますので、食べる前に電機屋さんに寄って行ってもいいですか?」
「ああ、電車で言ってたモバイルバッテリーのことか。」
「はい、途中で動かなくなっちゃったので買い替えようと思いまして。」
『電機屋さんってどんなお店なの?』
「そういえば、ルーシーちゃんは行ったことないんでしたっけ?スマホもケータイショップで契約しましたもんね…。」
「ま、取り敢えず行ってみればどんなところか分かるさ!」
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『ここが電機屋さん…。色々な物が置いてあるのね…。こんなお店、私の国にはなかったわ。』
「ここには、ルーシーちゃんがいつも使ってるドライヤーやスマホ、冷蔵庫や洗濯機なんかの電気を利用して動く商品のお店なんです!」
『あ、電気って雷の魔法みたいな力のことだっけ?』
「私もあんまり良く分かっていませんが、そんな感じです!」
色々とルーシーに説明しながら歩いていくと、途中でゲーム売り場にさしかかった。
『ねえ、カエデ。あれは何かしら?』
そこには、小学生くらいの子供がゲームのデモ機で、今話題のモンスターを狩るゲームの「モンスター狩人3rdZ」をプレイしていた。
「あ~。あれは最新のゲームですね!ルーシーちゃんに分かるように説明すると…。」
カエデは、ゲームに関して簡単に分かりやすくルーシーに説明した。
『へ~。この国の娯楽は進んでるわね~。大和もやったことあるの?』
「いや、やったことはあるんだが、俺の時代はハイパーマリモとかFatherっていう平面のゲームだったな。こんなに立体的でリアルなゲームは初めてだ。」
「大和さんの時代は立体的なゲームは無かったんですね~。」
「ああ。それにしてもモンスターを狩るゲームか。なんだか俺達ダンジョン探索者とやっていることが似ているな…。ん?ダンジョン?」
『どうしたの?大和?』
「いや、このゲームを見ていて思いついたんだが、主人公の背中から見るこの視点。これって、この前言った【はいしん】を使って俺の視点とルーシーの視点から見る練習に役立つんじゃないかと思ってな。ほら、このゲームって俯瞰して全体を見ながら戦っているだろ?」(46話参照)
『ああ、パーティーに指示を出すうえで私の【はいしん】のカメラの視点から見る練習をするっていい話ね。そう言われてみれば、確かに…。』
「もちろん、【はいしん】を通して見るときの視点とは別物だが、練習にはなるんじゃないかと思ってな。それに、4人まで同時に遊べるゲームみたいだぞ。」
「それなら、私も遊べますね…。しばらく暇ですし、お金もまだ余裕がありますから、買っちゃいますか?」
『良いんじゃないかしら!私もやってみたいわ!』
「それじゃあ、大阪に帰ったら3人で遊んでみるか!」
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電気量販店を出た後。
俺たちは、どこで食べようか迷っていると、「広島の全てをそこにおいてきた!」という名前の店を発見した。
昨日も同じような名前の店で食べたが、チェーン店か何かだろうか?
それはともかく、明石焼きのお店と同じく運の良いことに、並ぶことなくテーブル席に案内され、既に注文を終えていた。
ちなみに、麺をそばかうどんで選ぶことが出来るらしく、俺はチーズのそば入りを注文した。
そして、カエデちゃんは生イカ&うどん入り、ルーシーはスペシャルお好み焼きのそば&うどん入りを注文した。
:今日は広島かな?
:岡山は…。
:お好み焼き食べるんだっけ?
:ルーシーちゃんだけ、なかなかヘビーな注文してたぞ…。
:へ~。そばかうどんを選べるんだ。
「私も驚きました!TVとかでは、そば入りしか見たことなかったんですが…。」
「俺も、大阪のお好み焼きしか食べたことないから知らなかったな。」
『へ~。そうなんだ。そういえば、広島と大阪ではどんな違いがあるのかしら?』
:どっちも食べたことないから分からないな…。
:たしか、麺が入ってるかどうかじゃなかったっけ?
:他にもなんかあるのか?
:お好み焼きの違いを言うと、基本的には大阪は混ぜ焼き。広島は重ね焼きなんや。
:ん?どういうこと?
:混ぜ焼き?重ね焼き?
:焼き方に違いがあるのか?
:俺が説明しよう。大阪の混ぜ焼きとは、生地とキャベツ、卵などをあらかじめ混ぜてから鉄板で焼くという事だ。
:ってことは、広島のお好み焼きは生地、キャベツ、卵を混ぜずに重ねるってこと?
:↑それ俺のセリフ!!。
:その考えで大体あってるよ。
:なるほどな。
:混ぜるってそう言う事か。
「なるほど!麺以外にもそんな違いがあるんですね!」
『見た目は似ていても調理方法が違うのね。』
:ちなみに広島の方は、混ぜないから具材の間に空気の隙間が生まれて、全体を蒸すように調理するから、大阪に比べると甘みを感じるかもしれないな。
:それだけじゃない!基本的には、大阪ではマヨネーズと鰹節をかけるが、広島のお好み焼きはかけないという違いがある!
:へ~。
:良く知ってんな。
:なるほど。蒸し焼きになるのね!
:麺を入れるのは知ってたけど、広島はマヨネーズかけないのか。
:↑ま、お店にもよるけどな。
:俺が食べた広島風お好み焼きは、マヨネーズかけてたで。
「混ぜるか混ぜないかで、そういう違いが生まれるのか。」
『ますます味が気になってきたわ!』
「あ、そろそろ出来上がったみたいですよ!」
:出来立てホカホカだな。
:美味しそう!
:あ、マヨネーズかかってない!
:本当だ。
:大阪と似てるけど、よく見れば違うな。
:俺は麺入りといえば、モダン焼きなら食べたことある!
:それも大阪なら混ぜ焼きなんだろうな。
「よし、これで全員分揃ったな!」
「はい!」
『それじゃ、そろそろいただきましょう!』
「そうだな。いただきます。」
「いただきます!」
—もぐもぐもぐ…
『あら、すごく美味しい!麺が入ってるだけで全然違う味わいになるのね。それに、ソースは大阪と比べると薄い目なのね。』
「それに、コメントで教えてもらったように、甘みを感じますね!」
「大阪とはまた違った美味しさだな!そばの入ったお好み焼きって初めて食べたけど、これはハマりそうだ。」
「そういえば、大和さんって麺が好きなんでしたっけ?」
「そうなんだよ。焼きそばにうどん、ラーメンなんかも大好物だな!」
「私もラーメン大好きです!」
「それじゃあ、今度一緒に行くか!」
「はい!」
:ラーメンは俺も大好き!
:ラーメン嫌いな人なんていないんじゃない?
:俺も好きすぎて、週4で食べてる!
:↑おい、そのままの食生活を続けると死ぬぞ!
:もっと健康な物も食べて…。
『2人で盛り上がってるところ悪いけど、私のことも忘れないでほしいんだけど…。』
「もちろん、ルーシーも一緒にいくぞ!」
「そうですよ。こんなに可愛い子をほっとけるわけないじゃないですか!」
そう言って、カエデはルーシーにほっぺすりすりを始めた。
『も~、止めなさいよ~。そんなことより、ラーメンって何なのよ~。』
カエデはルーシーに抵抗されるが、なかなかスリスリを止めずにルーシーの肌触りを堪能している。
:ルーシーちゃんのほっぺ触りたいな~。
:すべすべモチモチしてそう。
:てえてえ。
:2人の間に挟まりたいな~。
:↑ちょっとまて。百合の間に挟まろうとする男は逮捕だ!
:そうだそうだ!挟まろうとするな!
:百合の間に挟まる男は〇〇!
:コメント欄が殺伐とし始めてワロタ。
「そういえば、ルーシーはラーメンを食べたことないんだったっけ?そういえば、ガイドブックにラーメンの名店が載ってたような…。」
大和がカバンに入れていたガイドブックを探そうとしていると、中に入っていた物が落ちてしまった。
—バタン
『あ、大丈夫?』
「あ、私も手伝います。」
ルーシーとカエデちゃんが、落ちた物を拾ってくれた。
:あれ、あのパッケージって…。
:なんかゲームのコントローラー落ちてなかった?
:3つあったで?
:あれって、モンスター狩人のパッケージじゃね?
:モン狩を女の子がプレイするって珍しいな。
:本当だ!最近発売したばかりの3rdZじゃないか!
:もしかして、3人で遊ぶのか?
:ゲーム配信始めるつもりなんだろうか?
:↑それいいね!
:俺も見たい!
「あ、配信に映っちゃいましたか。」
「ゲーム配信?そう言うジャンルがあるのか?」
「はい!ゲーム配信はDチューブの中でも、とっても人気のコンテンツなんです!私もあんまり自分でゲームはしませんが、ゲーム配信は偶に見ますよ!」
『そうなんだ!人気があるなら、視聴者も増えて良いんじゃないかしら?』
「なるほど…。視聴者を増やすためにも、何か新しいことを始めなければと思っていたが、ちょうどいいな!それじゃあ、大阪に帰ったらゲーム配信だ!」
「了解です!」
『了解よ!』
:お、ゲーム配信決定?
:面白くなってまいりました!
:確かに新しい視聴者層の獲得が出来るかもしれんな。
:モン狩やってる人多いからな~。
:帰りは岡山も寄ってね…。
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