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第27話 帰郷(前)


 ついに東京にたどり着いた俺達は、俺の両親のお墓がある○○市にやって来ていた。



 「もう少し歩けば到着するはずだ。」


 「分かりました。そういえば、大和さんの実家はこのあたりなんですか?」

 

 「ああ、そうだ。今はもう無いと思うが…。そういえば、今日の宿は予約を取ってくれているんだっけ?」


 「ええ、バッチリですよ!」


 「支払いも済ませてもらっているんだっけ。悪いな。」


 「そんなのいいですよ。2人は命の恩人なんですから…。」


 「そうは言っても…。」


 「大丈夫ですって!」


——————————————————————————————————————————————



 そうやって、しばらく歩いていくと目的地にたどり着いた。


 「ここが俺の両親の墓だ。2人とも交通事故で亡くなってな…。ここには1度来たっきりだったんだ。」


 「それ以降、ずっとダンジョンに潜ってたんでしたっけ。」


 「そうだな。若かった俺は、両親の死に折り合いがつけられなくてな。現実逃避をしたくなって、ダンジョンのある大阪に1人で行って探索者になったんだ。まあ、ダンジョンでの生活は性に合っていたみたいで、何年も続けることが出来たがな。その間に両親への気持ちに整理がついて、ルーシーと出会い地上に戻るきっかけを得たわけだ。」


 「時間が解決してくれたんですかね。」


 「そうだな。カエデちゃんも、家族を大切にするんだぞ。いつ別れる時が来るか分からないから、後悔の無いようにな。」


 『そうよ。大切な人と会えなくなるのはとてもつらい事よ。』 


 「分かりました。そういえば、ルーシーちゃんも向こうの世界に家族は居るんですか?」


 『そうね。エルフは長命だからまだ生きていると思うけど、親が2人いたわ。私は生きているうちにもう一度だけでもいいから2人に会いたいと思ってるの。そのための手がかりがダンジョンにあると思っているわ。だから、完全攻略をしてダンジョンの秘密を知りたいの。』


 「そうだな。俺の場合は好奇心からだが、ダンジョンのすべてを知りたい。まあ、趣味みたいなものかな。だからみんなで完全攻略を目指していこう。」


 『そうね、あなたがいると頼もしいわ!』「私も頑張ります!」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 お墓参りが終わった後に、俺たちは近くの宿に来ていた。


 3人とも寛ぎながら、宿の夕食を食べていた。


 「いや~、ここの唐揚げは美味しいですね~。それに、久しぶりのお酒も最高です!」


 「カエデちゃんは、お酒好きなんだな。」


 「もちろんですよ~。ルーシーちゃんも私のお酒を飲みませんか~?チューッ!」


 そう言って、カエデはルーシーの頬に吸い付き始めた。



 『止めなさいカエデ~!酒臭いわよ!』


 「そろそろ酔っぱらってきたかな。おーいカエデちゃーん。ちょっと横にならないか?」


 「いやです~。ルーシーちゃん~。おいし~。」


 「まあ、ダンジョンの中では酒なんて飲めないからな。久しぶりだから飲みすぎたんじゃないか?」


 「飲みすぎてなんかないでず~。ぐ~。」


 そう言って、カエデちゃんはルーシーにくっついたまま眠ってしまった。



 『ん~っ。離れなさい、カエデ~。』


 そう言いながら、ルーシーは眠ってしまったカエデちゃんをなんとか引き離すことに成功した。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 お風呂に入った後、俺とルーシーは寝室にいた。


 (ルーシーはもう寝てしまったか。明日は、東京駅周辺で【はいしん】をしてから大阪のダンジョンに戻るんだったな。しかし、大阪で【はいしん】を使ったときに気づいたが、スキルを使用中に妙な感覚がしたな。寝る前にちょっと触ってみるか…。)


 大和は、布団に寝ころびながら【はいしん】の画面を空中に出現させ、大阪での【はいしん】のアーカイブやコメントを眺めたり、設定画面などを操作していた。  


 (そういえば、昔と違って大阪にも東京にも外国人がたくさん居たな。駅構内にも外国語の表示がたくさんあったが、全部読めるって言うのも変な感じがする。何もかもが昔と違って、自分だけが取り残されているような気分だ。しかし、それと同時に知りたいことがいっぱいあってワクワクする。やっぱり、昔の地上は今と比べて俺には退屈だったのかもしれないな。)


 そうやって、今日の出来事を思い出しながらくつろいでいた。


 (よし、そろそろ寝よう。)




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