97話:多・少・仲・良
話を聞き終えたオウカの第一声は。
「それ言って良かったの?」
何か機密のような事を聞かされたのだから、この反応は当然。そんなオウカにランコは苦笑しながら告げる。
「少し調べればわかる事だからな。構わない」
「ふうん」
納得するオウカ。
彼は口を開く。
「リアとは幼馴染だったんだな(。知っていたけど)」
「ああ」
オウカは核心を付く。
「にしてはさ、態度が固いよね。友達というか主従だよ」
その言葉に、ランコは……苦笑する。
「今の私とあの方は立場が違う」
「……でも、リアは昔みたく接して欲しいんj」
「それでも!」
オウカの言葉を遮ってランコは叫ぶ。
「そうしなければならないんだ……」
ランコの頑なな態度とその眼に、これは何かあると感じるオウカ。
ある可能性にマユは思い至る。
[オウカ。これもしかして……]
それにオウカは頷く。
[その可能性は高いな]
[どうするの?]
[……とりあえず様子見]
今動いても多分どうにもならない。だからこその判断。
そして、オウカは話題を変える。
「そういえばさ」
「うん?」
「何か態度柔らかくなっていない?」
思えば、昨日からあまり敵愾心を見せなくなっていた。そんな彼の問いにランコは答えた。
「お前は、まあ強い」
「うん」
「それに、昨日リア様をお守りした」
「ああ」
「だから」
軽く微笑むランコ。
「少しは認めてやろうと思っただけだ」
そんなランコにオウカも少しだけ笑って提案した。
「そっか。……ちょっと模擬戦でもしない?」
「ああ、構わんぞ」
そして、二人は時間が許す限り、模擬戦をした。
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そして、熱中し過ぎた結果、シャワーを浴びる時間がなくなった。とは言え、汗は流したい。なので、
「いいよ。俺は食後でも」
「いや駄目だ。汗臭いお前をリア様に合わせる訳には行かない」
「……実習とかどうすんの?」
「その時はその時だ。そういう訳だ。一緒に入るぞ」
「ごめん。何言っているかわからない」
二人一緒に入る事になる。
マユが思わずコメント。
[最近混浴に縁があるね]
[うるせー]
背中合わせに服を脱ぎ、浴室に入る。そして、シャワーを浴びる。
一つのシャワーヘッドを二人で分け合うため体がくっついてしまう。
「悪い」
「しょうがない。とっとと浴びるぞ」
そして、お互い体を見ないようにして、シャワーを浴び終える。……それでも多少見えてしまったが。
そして、朝食を作ろうとするランコにオウカは提案する。
「手伝うよ」
「……時間がないから頼む」
そういう訳で二人で作っていく。
少ししてリアが来た。
「おはようg」
言葉が止まる。
目に映ったのは仲が悪かった二人が、仲良く料理を作る光景。
(仲良くなって良かったです)
そう思うリアだった。




