Ⅸ「銘と叢雅とわたしの名前」
【TIPS】
<冥刀>の名前
(・▽・)<いずれ詳しくやりますけど基本は、
【表銘。主にカタカナの名前が使われる】(例)エクスカリバー、アロンダイトetc
〖裏銘。主に漢字の名前が使われる〗(例)長曾祢虎徹、干将莫邪etc
「真名。本文参照」(例)ネロ、カリギュラ、ブリュンヒルデetc
(・▽・)<こんな感じです。まあ例外もチラホラ。
(㈩*㈩)<少し捕捉とネタバレをすると。
(㈩*㈩)<解放する時には裏と表を続けて言う。例えば
《|血ニ飢エ血ニ狂エ、長曾祢虎徹》
(㈩*㈩)<こんな感じ。まあ【ダインスレイフ】がいつ出るかは知らないけど。
(#ー#)<おい!?
言い聞かせるように語るオウカ。
彼が異世界でやっていけたのは仲間や友達のおかげなのだから。 だからこその断言だった。
「それにお前はずっと苦労してきただろう? だったら幸せにならなくちゃならない。……そうだろう? 叢雅」
叢雅。
この世界ではほぼ誰も知らないであろう<冥刀>を作った刀工一門。この少女もその一人。
そう呼ばれた少女は少し嫌そうな顔になる。
「そう呼ばないで」
「じゃあ……刹那?」
『刹那叢雅』。これこそがこの少女の名前。
「同じ、変わらない」
叢雅一門として知られている名前は本名ではなく、仕事用の名前である。
じゃあ本名で呼べば良いのだが、彼女の場合はかなり特殊。本名を捨てている。
どうすれば良いと首を捻るオウカに、少女は口元に笑みを浮かべてから告げる。
「わたしの銘は何?」
「あ」
思い出す。彼女のもう一つの銘を。その中でも彼女は特に変わっている。……色々な意味で。
「【■■■■】、〖■■■■〗」
その言葉に口元に笑みを浮かべる少女。
「その通り。私こそ刀工にしてその作品」
自慢するように少女は告げる。
他の刀工達のサポートばかりしていたが、ある時、自分自身を作品にしたのだ。……これには一門のほぼ全員が絶句した。無量大数すら流石に唖然としていた。
<冥刀>に<トリニティ・ギア>や<トリニティ>という別名がある理由は、名が三つ存在するからである。
表向きの銘と、能力を解放する際に唱えるもう一つの銘。そして意志名であり本当の名前である真名が存在する。なのだが、
「わたしにはまだ真名がない。あなたが付けると良い」
「はい?」
「さあ早く。それとも嫌なの?」
「別に嫌ではないけどさ。……わかった」
その言葉に考える。
ふと思いついたのは<冥刀>の真名の具体例。
天使、悪魔、戦乙女、偉人、暴君、一部ローマ皇帝やその関係者(何の因果か全員ダムナティオ・メモリアエされた人)。
(普通に天使や悪魔じゃつまらないから、少し捻るか)
そして数分程考え、
「マユって言うのはどうだ?」
「マユ?」
「うん」
ゾロアスター教の天使のスプンタ・マンユと、悪神のアンリ・マンユ。この二つに使われているマンユから取った。そう説明すると少女は――
「気に入った。わたしはこれからマユと名乗る。オウカ」
「サクでいい」
「いいの?」
「ああ」
「わかった」
それはオウカの愛称。ただし誰にでも許している訳ではない。それをマユはちゃんと理解している。
「これから宜しく」
「ああ。改めて宜しく」
二人はお互い見つめ合いそして握手を交わした。
【TIPS】
叢雅一門
(㈩*㈩)<刀工集団。彼らの作品が<冥刀>。
(㈩*㈩)<それ以外も条件はあるけど。
(㈩*㈩)<人によって作品傾向と数はまちまち。
(㈩*㈩)<例えば、わたし刹那はサポートが主で
(㈩*㈩)<作品は一つしか作っていない。
(・▽・)(#ー#)<今更ながらの自己紹介!?