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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
陸ノ章 ~New × Generation~

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六百十一話目「ソレが始まりを告げる」

 ■□■□



 マリアは右腕を伸ばし、横に並行にする。

 すると、空間が歪み、その手に巨大なパイルバンカーが装着される。

 冥刀【カズィクル・ベイ】。つまりは本気という事だった。


(油断も隙もないね)


 それを見ていた教師――今回の責任者が発言する。


「マリアさん! 落ち着いてください」


 それに複数の教師が乗る。


「相手から色々聞き出さなければなりません」

「そうです」

「投降して話をするなら、命までは」

「駄目ですよ」


 それをやんわり諫め、マリアは続ける。


「こういう輩をワタクシはずっと見てきました」


 視線を敵に向けたまま。


「自分以外を道具としか思わず、踏み潰すのを躊躇わない。そんな人は」


 マリアの覇気が増す。


「この世から消すしかない」


 それを聞き男は悟る。


(ああこりゃ、話し合いは無理だな)


 どっちにしろ自分を殺す気であると。

 ならば。


「こっちの目的は、生徒の拉致だよ」

「「!?」」


 今は時間稼ぎをする事を決意する。


「ほら、未成年は高く売れるだろう?」


 バラして内臓を売りさばくも良し、好事家に売るも良し、奴隷にするのも良し。


「特にプレイヤー候補ってのは高く売れるからな」


 戦闘に使わせるも良し、デスゲームさせるのも良し、女だったら優秀な子供を産むための母胎にするのも良し。


「使い方は選り取り緑だ!」


 あまりに外道な言葉にほぼ絶句する中、


「何でそれを自白したのですか?」


 平然として人がただ一人。

 それはマリアだった。


「……おや、驚いていないのな?」

「ワタクシも売られた身なので」

「へえ。確かに高く売れそうだな」


 その肢体を見る。

 顔は美人、胸や尻は出ており、スタイルは良い。

 性奴隷にしたら高く売れそうではある。


 そんな舐めるような眼つきを気にした様子もなくマリアは訊ねる。


「何故素直に話したのですか?」

「決まっているだろう?」


 その両手にいつの間にかあったのはカード。

 数は数十枚はある。


「時間稼ぎだよ!」


 カードが放り投げられたと同時、そこから大量のモンスターが現れる。


「召喚モンスター!?」

「この規模はおかしいだろう!?」」


 他の面々が驚いている中、男は一体のモンスター――猛禽型の背に飛び乗ってから告げる。


「俺は≪紅露御刃亜≫の幹部、イツカワ=タクマ。短い間だが宜しくな」


 その声と同時、モンスター達が教師とプレイヤーに襲い掛かった。

【TIPS:紅露御刃亜】

(#ー#)<悪名高いクラン。メンバーはリーダー、幹部が四人、そして戦闘員。


(#ー#)<なんだが……


(・▽・)<何かあるんですか?


(#ー#)<リーダーが不明。全く出てこない。幹部は知っているけど。


(㈩*㈩)<それ本当にいるの? 幹部がいるように見せかけているんじゃないの?


(#ー#)<いや。ある能力で支援しているから、いる。


(#ー#)<今回も来てる。

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