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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
陸ノ章 ~New × Generation~

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五百三十八話目「カノジョは上位交換」

 ◇◆◇◆



 レイリはその光景を見て、オウカが何を言いたいのかを察した。


「凄い……」


 マリアは得物は違うが、自身と同じ戦闘スタイル。

 パワーとタフネスを活かしたファイター。

 しかも練度は自分以上。


 そんなレイリにオウカは説明する。


「俺は昔、アイツと大喧嘩した事あるんだ」


 正確に言えば殺し合いなのだが、それは言わない。


「その時はアイツの弱点を付いてどうにか勝てた」

「弱点?」


 首を捻るレイリに、その近くにいたイヌコが口を開く。


「攻撃が大振りな事と、予備動作が分かり易い事、防御手段が少ない事……よね?」

「♪~」

「それむかつく」


 口笛を吹いて正解と示したオウカに、イヌコがコメントした。


「……悪い。やっぱりわかってたんだ」

「ええ。その辺はレイリの弱点でもあるから」


 レイリもマリアと同じだった。


「でもあの人はそれを克服したのよね?」

「ああ」


 オウカが助言をして、それを克服した。

 脱力を覚え、自分にピッタリな技を身に着けた。


「技ですか?」

「見ればわかる。出すと思うから」



 ■□■□



 バイカとマリアの戦いは、佳境に入っていた。

 押されていたバイカは遂に冥刀を抜錨。

 機械馬を呼び出した。


「ほう、機体型の第二世代ですか……」

「そういえば、貴方、よく、知ってた」


 バイカはオウカからある程度冥刀の真実を聞いていた。

 そして、マリアがどこから来て、オウカがどこに行っていたのかも知っている。


「だったら、容赦しない。」


 機械馬が誘導ミサイルを放つ。


「おっと……」


 このままでは当たると判断。

 一定の距離で殴打し続けていたマリアが離れる。そこへミサイルが着弾していく。


(これでいい)


 バイカはそれは織り込み済み。

 手に持っていた太刀の柄頭と鞘をくっつける。

 そのタイミングで機械馬が前足を上げ降ろす。音叉を鳴らしたような音が響き渡る。すると、バイカが持っていた太刀が鞘と合体し、巨大な長巻となる。


 そして、マリアへ声を掛ける。


「貴方、凄く、強い」


 彼女はあの修羅の世界にいたのだから当然。


「だから、使えるもの、何でも使う。ごめんなさい」


 そんな彼女の言葉にマリアはキョトンとした後、


「ええ構いませんよ。その程度可愛いものですから」


 クスクス笑って続ける。


「家族や仲間を殺したり、大切な人を人質にしたり、一対一といいながら一個大隊呼び寄せるとかだったら、許しませんけど」


 その言葉にオウカ以外が絶句した。

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