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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
陸ノ章 ~New × Generation~

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五百二十四話目「カノジョは思い起こす」

 ■□■□



 時間は戻る。

 ハンバーガーショップでの食事が終わり、解散と相成った時。

 

「じゃあまた」

「お誘いありがとう」


 オウカとヒナタは二人同時に跳び上がり、近くの建物の屋根に着地。そのままパルクールを使い、その場から離れて行く。

 何でもヒナタには副業があり、その手伝いをオウカがするとの事。


(何かしら副業って……)


 イヌコが一人考える。

 物騒な事じゃないか、と思った。


「アレ? クインちゃんは?」


 キョロキョロとレイリが見渡す。

 クインがいつの間にか消えた。

 それにミユがこう言う。


「あの二人に付いて行きましたよ」


 彼女は見ていた。

 クインがその二人に付いていくのを。

 しかもステルス状態になって追跡していくのを捉えていた。


(ネコハさん、あんな能力持っていたのね)


 そんな事をミユが思う中、バイカが声を掛けて来た。


「ミユ、私達、どうする?」

「う~ん……」


 その問いかけにミユは少し考えてから言う。


「ゲーセンとか寄ってみたいです」


 実はミユはそういう所に行った事がない。

 その言葉にバイカは頷く。


「わかった。まだ、時間、平気」

「あ、私も行きたいです。ワンコちゃん!」

「はいはい。それとワンコ言うな」


 そういう訳でゲーセンで暫く遊んで解散となった。



 ******



 夜道を一人の少女が歩く。

 見た目は文学少女のシワス=ミユ。

 今日会った事を思い返していた。


(今日は楽しかった)


 新入生のオリエンテーション、同級生との会話、バイカに連れてった貰ったハンバーガーショップでの人との交流、ゲーセンでの遊び。

 どれもが新鮮だった。

 口元に笑みを浮かべるミユ。


 だが、その笑みがある人物を思い返して消えた。


(あの人、サクヅキ=オウカ……。何なのアレ?)


 対校戦は偶然映像で見てた。

 あの戦いは、あまりのスケールに立体映像だのなんだの言われている。

 だが、直接会った事でわかった。

 アレはマジ。


(確実に殺してる。下手をすれば私以上に)


 そして、あの少年はヤバイ。


(それに気づかれた……わよね?)


 そして、オウカに挨拶した時、彼の目が細まり、僅かに警戒された。

 とは言え、意識を集中していたからこそ気づけた事だが。


「どうしよう……」


 思わず口に出てしまう。

 とは言え、ハンバーガーショップでは普通に会話してくれた。


(あの感じなら吹聴する気はなさそう)


 そう思った。

 希望的観測かもしれないが、勘が大丈夫と告げていた。

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