第497話:後始末、終わるまでが騒動。
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こうして今回の騒動は決着した。
“大教授”の発明は完膚なきまで破壊され、部品の欠片より聖霊教が回収した。
マリアは首を捻る。
「これで大丈夫なのでしょうか?」
「そのはずである」
ノワールがそう言った。
実際、少しずつ戻って行った。
そして、カチコミに赴いた愉快なメンバー。
全員大なり小なり傷を負っていたので、問答無用で病院に叩き込まれた。
幸いな事にほぼ全員が、数日で後遺症もなく回復した。
「病院食は味薄いですね……」
「姐さん元気ですね~」
これは余談だが、一番早く復帰したのが、一騎当千して一番ズタボロだったルラである。
……なんなんだアンタ。
流石にやった事がやった事なので、彼らもある程度の罰は覚悟したが、抜き打ちの訓練と言う事で無理矢理誤魔化した。
……まあ聖霊教とキョウコが根回しに動きまわった。
「大丈夫なの?」
「今回は全面的にあっしらの責任でござんすので」
マックスはこう語った。
装置を破壊してから翌日、休眠状態だったマユとネラも目覚めた。
彼女らの最初の行動は……
「「御免」」
オウカに土下座で謝る事だった。因みに二人共人形態になっている。
「危ない時に何も出来なくてごめん」
「本当、申訳」
「ふ、二人共頭上げて……」
流石に女の子二人に土下座させているのは、何か居心地悪い。
なので、どうにか顔を上げて貰った。
「そうだ。マユ」
「何?」
「お前に会わせたい人がいるんだよ」
そして、再会が叶った。
『久しいな。刹那』
須臾の登場にマユは目を見開き、口をポカンと開ける。そして……
「ロリコン!」
『フェミニストだ』
第一声は罵倒だった。
そうしてから、色々話を始めた。
オウカとネラ(蟻形態に戻った)は離れる。
「サクヅキ=オウカはクールに去るぜ」
「同意」
暫くして戻ると、そこにはマユが一人で立っていた。
その寂しそうな背中を見て、オウカは後ろから抱きしめる。
「!? サク……」
「嫌なら離れるけど」
「良い。暫くこのままで」
マユはオウカの手を握りしめた。
こうして全て解決した。
だが、ずっと授業に出れてなかったオウカは補習と相成った。
「俺悪くないのに……」
「まあ仕方ない」
ちなみにヒナタも一緒。丁度休んでいた時期と期間が似たようなものだったので、二人一緒に昴咲で受ける事になった。
そして、二人共無事に進級が決まった。




