第487話:求道剣、友に語る。
【前書】
(・▽・)<ちょっと設定を変えます。ある人物の冥刀の能力を変えます。
(#ー#)<描写されてたっけか?
(・▽・)<どこかで書いている気がするので、一応報告です。
(㈩*㈩)<書いてあったとしても、チラリぐらいだから気にしなくても良いと思うけど。
◇◆◇◆
オウカが目を開ける。
そこは先程まで戦っていた場所ではなく、星を数多に散りばめた夜空のような空間。
「ここは?」
周りを見渡すオウカ。
後ろから声が掛かる。
「お主の心象世界……という奴でござるよ」
「!?」
その声に驚く。
振り向くとそこには、着流しの人物が立っていた。
その人物をオウカは知っている!
「コジュウロウ!? な、何でお前が!」
“堕天剣聖”
最強を目指し、全ての知的生命体の抹殺という過程で、それを実現しようとした大馬鹿。
家族、友人、剣の師、兄弟姉妹弟子を殺し、戦えない非戦闘員どころか、女子供、赤ん坊すら、相互認識すれば殺してきた者。
だが、その戦闘力は凄まじいの一言。
殺戮行脚の行程で、右目を失い、右腕の肘から先を失い、右足の膝から先を失うも、戦闘力は衰えるどころか、強化……否、凶化していった怪物。
「お前は俺がトドメを刺したはずだ。なのにどうして?」
最後の戦い。
コジュウロウは妹弟子であるカスミとの戦いで、遂に死んだ。
はずだったのだが、一回殺したくらいでは死なず、怪物となって復活し暴れまわった。それを止めたのがオウカだった。
オウカの疑問に、コジュウロウが答える。
「然り。ここにいる自分はあくまで残滓みたいなものでござる」
「残滓?」
「あの時、オウカは拙者の一撃を喰らったでござろう?」
「ああ」
未だにあの傷は残っている。
「アレに遺して置いたんでござるよ。【レッソワニー】を。種子として」
「は!?」
思い返せば、あの傷治りづらく、痕も濃く残っている。何より、彼が死んだ後、冥刀が残っていなかった。殉死したのかと思ったが、どうやら違ったらしい。
「強いて言うなら、ネラ殿と須臾殿に近いでござる」
死ぬはずだったが、冥刀に魂を移植して生き延びたネラ。
魂の欠片を冥刀に仕込んで憑りつかせていた須臾。
「……つまり魂魄の欠片を種子状態で憑りつかせていた?」
「然り。拙者の愛刀を知っているでござろう?」
その言葉に思い至る。
【レッソワニー】は他の冥刀の能力を再現できる冥刀の一つ。
条件は対象を吸収する事。
一見、厳しいように思えるが、僅かな欠片、破壊・廃棄されたモノ、更には鍔迫り合いや打ち合いで、エネルギーを吸収しただけでも条件を満たす。
だからこそ、それを利用して、数多の冥刀をストックしていた。
【TIPS:再現系の冥刀】
(・▽・)<対象の能力や術技、チカラを学習し、再現するモノがチラホラあります。
(#ー#)<お前が解説すんの? まあいいけど。確か赤い糸とか二十の刃がそうだろう?
(・▽・)<後者は厳密に言えば畢竟なので違いますけど、まあそうですね。
(・▽・)<前に解説した応報系と同じく、同じようでも違いがあります。
(㈩*㈩)<保持限界とか、学習方法とかが。でもとあるルールは共通している。
(#ー#)<何だ?
(㈩*㈩)<チカラが原典以上になる事はない。同等が限界。




