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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
伍ノ章 ~無尽蔵の略奪者と破滅の装置~

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第426話:スーツをまといし、針金サングラス

 須臾の作品は、アクセサリー。

 オウカの親友であるモンセラートが使っていた【ルンペルシュティルツヒェン】のように、間接的、補助的な能力を持つモノが多い。……例外もあるが。


 後ろから覗き見ていたルラが聞いてくる。


「ハンマーとペンダント……。どんなチカラなんですか?」

「わかりません。アイツがいれば解説してくれるんですけど……」


 オウカは作成者と、有名どころならわかるが、全部はわからない。


「何か解説とかないでござんすか?」

「ないようだな……」


 マックスとジョージが冥刀が入っていた場所を見てみるが、何もない。


「何かしらありそうであるが……」

「そうなんですよね……」


 ノワールの言葉に、同意するオウカ。

 あのソルドアットが手抜かりをする訳がない。


 そんな時だった。


表銘(ナマエ)が知りたいのかね? ならば答えようか』


 第三者の声が聞こえた。


『ハンマーは【ムジョルニア】、ペンダントは【グウェンゾライ・アプ・カイディオ】だ』

「「!?」」


 警戒する一同。円卓勢は即座に武装を展開する。

 それに、その声は続ける。


『そんなに警戒しないでくれ。害する気はない。というか出来ないのだから』

「だったら姿を見せなさい」


 モップを構え言い放ったルラ。

 それに声の主は嘆息し、答える。


『わかった。今から姿を見せるから……』


 そして、六人の前に突如として声の主が現れる。


『驚かないでくれたまえ』

「「!?」」


 それは長身の男。痩せ気味で線が細い針金のような印象がある。服装は奇抜ではなく、スーツに薄い色のサングラスを掛けている。

 その人物に対し、真っ先に声を掛けたのは――ジョージ。


「……姿を見せろと言ったぜ?」

『見せているが?』

「本体を見せろよ。匂い、鼓動、呼吸が不自然、体重(重さ)がねえ。立体映像だろう?」


 ジョージは加護ノ翅のチカラで感覚が恐ろしく鋭敏。だからこそ気づけた。

 それに男は苦笑。

 

『今はこれが本体だよ。体は大分前に失くしている』

「「……!」」


 警戒を解かない()()全員。

 それに男はやれやれと首を振る。

 ノワールが訊ねる。


「何者であるか?」

『よく聞いてくれた! とは言えここで知っている者はそうは居ないが。拙は』


 名乗ろうとしたのだが……


「な、何で……」


 男が出て来たから、動かなくなっていたオウカが再起動した。


「アンタがここにいる!」


 その顔は驚愕している。


「須臾……叢雅!」

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