表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
伍ノ章 ~無尽蔵の略奪者と破滅の装置~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

404/710

第404話:探し出したのは、武器。

 そして背を向けたフードに、ホームレス達が問いかける。


「ど、どこに行くんじゃ? サクラちゃん」

「まさかアイツらの所へ……」

「危ないぞ! 怪我だけじゃ済まないぞ!」


 今の光景を見て出たのはこの言葉。

 自分を心配する言葉に少しだけ微笑むフード――サクラという人物。


「大丈夫です。これでも腕っぷしには自身があるので」


 サクラはそう言う。

 それに止めても無駄だと悟ったとのか、長老がこう言う。


「武器はあるのか?」

「ないですね」


 このサクラという人物、かつて武器を数多に持っていたが、色々あってほぼ全部お釈迦になっていた。

 だが……


「素手でも戦えますので」

 

 その言葉に長老が口を開く。


「わかった。なら何か武器になる物を持っていきなさい」

「え……」

「鉈くらいならあるじゃろ」


 そう言って自宅(ダンボールとブルーシートで作った物)に戻り探し始める。

 他の人達も


「こっちにはナイフがあったはず……」

「何かないか見てみるから、ちょっと待ってろ」

「お、警棒があったぞ!」

「これなら武器としてもいけるだろ」


 探し始める。

 なのでサクラも


「じゃあ俺はこっちを……」


 チンピラ達の死体を漁る。


 しばらくして、サクラの前に並べられたのは――



・様々な種類・大きさのナイフ

・鉈

・包丁

・マチェーテ

・折り畳み警棒

・金属バット

・拳銃


 エトセトラエトセトラ



 探せば結構ある物である。


「これだけあれば十分です。本当にありがとう」


 ダブった物、要らない物、持ち運べないと判断した物は、持ち主に返し、欲しがる人に渡し、準備を整える。

 腰に下げたり、服の内側に仕込んだりしていく。


「前みたく出来ないな……」


 ボソリと呟いた。

 そして、出かけようとした時だった。


「サクラちゃーん!」


 長老の声が聞こえた。

 振り向くと、彼は細長い包みを持っていた。


「これ持っていけ!」


 受け取るとずっしり重い。

 包みを開けると、そこには長物が入っていた。

 とは言ってもそれは槍でもないし、薙刀でもない。


「鯨包丁ですよね?」

「知っとったか……」


 鯨を捌くための包丁であり、一見すると武器に見える。


「これ、打ち直す際にモンスターの素材が混ぜてあるんじゃよ」


 モンスターとダンジョンが出現した際、普通の武器は通用しづらかったので、それらにモンスターの素材を混ぜる事が黎明期に結構おこなわれた。今は滅多におこなわれない。


「何かの役に立つじゃろ」


 なので彼は持って行く事にした。

【TIPS:打ち直しのモンスター素材混ぜ込み】

(#ー#)<捕捉説明。魔石を緩衝材にしてやるんだ。


(・▽・)<牙とか爪とか骨とかを混ぜるんですか?


(#ー#)<それが多いな。まあ今はあんまりやんないけど。


(・▽・)<何でです?


(#ー#)<無かった頃ならともかく、今は技術も確立したから、


(#ー#)<最初から混ぜて作った方がコストも時間もかからない。


(・▽・)<……確かに。でも言い方的にやる事があるんですか?


(#ー#)<ああ。昔の業物とか、人を斬った事がある物とかだと、


(#ー#)<変化起こして、とんでもないシロモノが出来る事があるからな。


(#ー#)<後、もう一つあるが、これについてはまだ先だな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ