表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
伍ノ章 ~無尽蔵の略奪者と破滅の装置~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

403/712

第403話:仲間を傷つけた、それゆえに。

 汚い薔薇を地面に咲かせたフードはそのまま残りのチンピラ達を睥睨する。


「今まで大人数で弱者を虐げて来たんだろう?」


 本気の圧を出す。


「大人数が強者一人に蹴散らされる絶望を体験しておけ」


 ゆっくりとチンピラ達に近づいてく。

 それに――


「こ、コイツやべえ!」

「逃げるぞ!」


 逃げ出そうとするチンピラ達。

 だが、全ては遅い。


「どうした怖気づいたのか?」


 一瞬で回り込む。

 そして、前にいた男に繰り出したのは。


「外道に肋骨はいらない」

「ゴゴゴゴ!」


 正拳突きの連打。肋骨を全て砕かれ内臓に突き刺さる。

 二人目。


「お前に内臓があるのが我慢できない」

「ハレツゥ!?」


 浸透勁。内部破壊の打撃で内臓が破裂。

 三人目。


「顔なんてお前らが持つ権利はねえ」

「ギャアアア!」

「ゲアアア!」


 二人を掴み顔面をぶつけ合う。顔面が破壊され陥没。

 四人目と五人目。


 そして、最後の一人――気の弱そうな男に近づく。


「ヒッ」


 怯え動けない男をじっと見る。

 その男の頭部を掴んで問いかける。


「おい、お前らの組織の事を全部話せ」

「へ……?」

「そうしたらお前は見逃してやる」


 殺されるかもと怯えていた顔が一瞬で変わる。


「俺はな、沢山の糞野郎を見て来た。だから分かる。お前」


 一拍置いて続ける。


「まだ誰も殺してないだろう? それに一人嫌そうにしてたし」

「!」


 図星だった。

 実は、先輩に無理矢理入らせただけで、ずっと抜けたくてたまらなかった。

 だが。


「い、言ったら殺される……」


 それにフードはアイアンクロー。


「イタタタタ(、なんつー力……)!」

「話さなきゃ、ここで脳漿をぶちまけて貰うが?」

「ひぃ……言う! 言います!」


 曰く。

 社会活動と称して、ホームレス狩や親父狩をしているそうだ。

 規模も少しずつ増えているとの事。

 更に。


「リーダーが腕利きの半グレや傭兵を雇っていて……」

「報復が怖くなったのかね……」


 とりあえず聞きたい事は聞けたので、フードは頭から手を離す。


「じゃ、どっか行け。真面目に生きろよ」


 最後に凄まじい圧をぶつける。


「次同じような事したら……」


 周りの命だったものに目線をやって告げる。


「この程度じゃ済まねえぞ?」

「ヒ、わ、わかりました!」


 逃げていく男を見送って、フードはホームレス達に目を向ける。


「じゃあ、いってきます」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ