cccⅹcⅴ 再会した相手はだれなのか
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ふと意識が浮上するオウカ。
(俺は確か……)
ヒナタの復讐を手伝って果たし、眠くなったので目を閉じた所までは覚えている。
(あの時は背中合わせだったのに、今は寝転んでいる)
それより気になる点がある。
(寝相でなる可能性があるから、それはどうでもいい。頭の下に柔らかいものがある)
何だろう?
眼を開けると、そこに映ったのは逆さの女性の顔。
「え」
この状況から膝枕をされているのがわかった。
だが、驚く事はそこではなかった。
「どうしました? 随分と驚いた声ですね」
それは目隠ししている袴姿の女性。
彼女をオウカは知っている。
「か、カスミ?」
「はい。ワタシです」
盲目の剣姫。オウカの異世界の友達の一人。
「な、なんで……?」
彼女は死んだはず。そして……
その言葉にカスミは笑って告げる。
「夢ですからこういう事もあります」
「それもそうか」
納得するオウカ。
ふと気になったので訊ねる。
「……俺は死んだんじゃ?」
「いいえ。アナタは死んでません」
アナタはこの程度では死なないでしょう? と続ける。
少し含みある言い方が気になる所だが……
「アチラは――アレ次第ですけど……」
「?」
少し遠くを見るような仕草をするカスミ。
そして、オウカの方を向き直り笑う。
「ああ、こっちの話です。気にしないでもいいです」
カスミの手がオウカを頭を撫でる。
少し気恥ずかしさを感じながらも、されるがままのオウカ。
撫でながらカスミは口を開く。
「オウカ」
モンセラートが愛称を付ける前なので彼女はこう自分を呼ぶ。
「ありがとうございます」
「? 何が」
「ワタシとの約束、覚えていてくれて。そして守ってくれて」
「当たり前だろう」
それにオウカは断言する。
「俺は約束は守るんだ」
「ええ、知ってます。よく、とっても」
そして、カスミの手が頭から滑り、頬に到達。そのまま掴み引っ張る
「ふぁふぃふぉふふー」
「ウフフ」
オウカの抗議に微笑むカスミ。
「自分を大事にしない人への罰です」
「|ふぉんなふぉふぉふぁいふぉ《そんな事ないぞ》」
「眼を見て言えます」
眼隠しているじゃない、とオウカは内心を思う。
そして、暫く引っ張り満足したのか頬から手を離す。
「もう少し話しませんか?」
「いくらでも」
そうして二人は他愛ない話を続ける。
特に多かったのはオウカの近況。
オウカは意識がなくなるまで、カスミと語り合った。
【後書】
(・▽・)<こういう回はまたやるそうです。私も出ますかね? わくわく♪
(㈩*㈩)<このコーナーに出てるから、望薄じゃない?
(・▽・)<そんなぁ。




