第291話「備」
【イムロン】
(㈩*㈩)<ジンナが出会った【ゴブリン・スミス・キング】である<ネームドユニークボスモンスター>。
(㈩*㈩)<害獣である【ゴブリン】にしては珍しく、積極的に害を与えない。
(㈩*㈩)<鍛冶の腕前は高く、その気になれば特殊な金属すら加工可能なうえ、特殊な製法を使う事すら可能。
(㈩*㈩)<しかも戦闘力も高い。実はあの姉妹二人掛かりでも勝率は半分以下。
(#ー#)<ところで何でお前が解説したんだ?
(㈩*㈩)<鍛冶師繋がりで。それと――また登場するけどかなり先になる。
◇◆◇◆
今の時代、旅行は気軽に出来ない。というかチカラを持たない一般人は、暮らしている範囲からほぼ出ない……というか出れない。
都道府県、都市町村の境は、<モンスター>が生息しているので、護衛を頼んで移動するしかないのだから。
そういう訳で、海水浴に行く、というのは自殺行為に近い。海の<モンスター>は巨大かつ強力になりやすい。
だから、泳ぎに行くのならプールに行くのが、お手軽である。だが、上手い事やって海水浴場を経営している所や、プライベートビーチを持つ人もいる。
とは言え、オウカは元々泳ぎが嫌いではないが、積極的に行こうとは思わなかった。
女の子の水着が見たくないのか? の疑問にはこう答える。
『別に』
ある理由により、そういう欲が薄いオウカである。……実はこれでもマシになった方であり、リリアーヌが矯正しなければもっと酷い事になっていたかもしれない。
そんな彼であるが。
「♪~」
鼻歌を歌いながら、楽しそうに準備をするオウカ。実は友人達と、海水浴に行く事になっていた。
きっかけは対校戦十三日目、懇親会後の二次会。
カナタがいつもの面々を、プライベートビーチに誘ったのである。
前述の通り、海水浴なんて気軽に行く機会はあまりない。なので、誘われた面々は全員乗り気。
そういう訳で、予定を擦り合わせて行く事になった。
因みに、現地へはカナタの転移で行く事になる。
なので全員、高校に集合する。
[楽しみ]
[同意]
│櫛と機械アリ《いつもの状態》である、マユとネラもどことなく楽しそう。
実はこの二人、現地では人形態で、水着を披露するとの事。
マユはともかく、ネラは大丈夫なのかと不安になるオウカだったが
『平気。先輩、調整、何度』
マユが何度もメンテナンスをしたらしく、人形態の活動形態が伸びたそうだ。
「ま、無理はすんなよ」
そういうオウカだった。
【コソコソ話】
(・▽・)<和物好きなベニバナさん。
(・▽・)<夏の私服は、浴衣です。
(・▽・)<竜や龍柄以外もありますし、着てます。
(#ー#)<そういや朝顔柄着てたな。
(#ー#)<ハイカラスタイルでも竜や龍柄じゃないの着てたし。




