第287話「人」
【前書】
(㈩*㈩)<この話、本来だったらやるのはかなり後……だったけど。
(㈩*㈩)<予定変更。やれる時にやっちゃう。
(・▽・)<臨機応変というか、何と言うか……。
(#ー#)<プロットは全部頭にあるからなあ……。
●○
「さて場所も変えたし、話すとしよう。とは言っても……ある程度ぼかす」
「ソル? どうしてって? 完全に知っちゃうとちょっと不味いから」
「カナタ? ああ、うん、あるな。後ろ盾の件にもちょっと関係ある」
「ベニバナ? 気遣いありがと。前に学外実習に面々には言ったけど、俺双子」
「歴史がかなりある<ノーブル>の名門出身、その跡取り息子って奴だったんだが」
「双子ってのが大問題でな。ソル? どうしてって? 双子は才能が分散する」
「んで、禁術を使われて<プレイヤー>としての才能を根こそぎ盗られてね」
「それに忌み子扱いで離れに幽閉。酷いだろう? え? 笑えない? 笑え」
「冗談はさておき。だから教育はないどころか、衣食住すら怪しい状態」
「どうにか生きてられたのは――育ての親と親友達のおかげ」
「育ての親は――絡繰人形。いわゆるオートマタ。自我を持った貴重品」
「カナタは知ってたか。昔々の<クラフター>が作った逸品だよ」
「とはいえまともにメンテナンスできる人もいなかったから、壊れる寸前」
「だからこそ、あてがわれたんだろうな……。その人が色々俺に教えてくれた」
「優しいヒトだった。俺に愛をくれた。俺にとっての親でありニンゲンだった」
「……まあ本人は、自分が絡繰である事を気にしてたけど」
「〔ワたしは木と鋼で出来てマす。だカらアなたに温もりを与エられナい〕」
「〔乳を与エる事も出来ない〕っていつも言っていたな……」
「んで親友は――ゴキブリ、ネズミ、シロアリ」
「ドン引きするな女子三人組。とは言え<モンスター>化してたけど」
「数少ない食べ物を分け合ったのをきっかけに仲良くなってね」
「――奪い合えば足りない。でも、分け合えば余る――って本当なんだよ」
「色々差し入れしてくれた。だから生き延びれた」
「でも……限界が近かった。アイツら俺の事を完全に消そうとしたんだ」
「あの家にいたのは、父と母筆頭に腐ったゴミ共だったから」
「ソル? こう言う時は腐った蜜柑じゃないのかって? 蜜柑に凄く失礼。謝れ馬鹿」
「だから、親と親友は命を懸けた。だからどうにか逃げられた。でも……アイツらは……」
「そして、師匠に拾われて、彼女の勧めで高校入学した訳だ」
「こういう経験があったからかな? 俺はさ――あんな下衆共を人間とは認めない」
「人間ってのはさ、誰かに優しく出来るのが条件だと思うんだ」
「だから、親と親友……アイツらは人間だった。そう思う」
「ん? 俺か? 俺は化け物さ。外道に地獄に送るために人である事をやめたんだから」
「……三人共悲しそうな顔はやめて。悪かった、悪かったから」
【コソコソ話】
(・▽・)<サクは相手――救いようのないに馬鹿を呼称する際、
(・▽・)<「貴様」「テメェ」「屑」「下衆」「外道」「ゴミ」「汚物」「ケダモノ」「◯◯◯野郎」を使います。
(・▽・)<これは私も使っています♪ でも幼少時の経験から、
(・▽・)<「ゴキブリ」「ドブネズミ」「シロアリ」は使いません。「豚野郎」は使ってますけど。
(㈩*㈩)<へえ……。確かにそれは言ってなかった。
(#ー#)<……なんだかなあ。




