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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
参ノ章~Once More Again~

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二五九「ファイター激突」

 推移する状況に唖然としていたカナタとベニバナ。


「うわあ……」

「もはや何とも」


 聞き覚えのある声に振り向くと、そこにいたのはスドウとカミキ。

 よく見ると、少し疲労している様に見える。


 それにカナタが問いかける。


「お二方もしかして……?」

「残りの奴らを片付けていた」


 実はこの二人、この隙に残りの選手を掃討していた。因みに、ゴリラモーニングスターはスドウとの激戦で倒された。

 オウカから授けられた奥の手を使っての凄まじい死闘だった。


「す、すいません……」

「ごめんなさいですわ」


 それに二人は謝る。

 だが、二人共あまり気にしていない。


「何、気にするな」

「そっちはそっちで大変だったろう?」

「「……」」


 男二人の言葉に、女二人も沈黙。

 沈黙の肯定と言うべきもの。


「ところで、選手はどうしたのですか?」

「意識喪失させたら、転移した。多分復活したか、させたのだろうな」


 カミキの視線が今戦っている二人に向く。


「しかし、この状況をどうしたものか……」

「避難しようにも無理だしな。どうするか?」

「見守りましょう」

「多分、(わてくし)達の出番がある気がしますわ」


 そんな会話をしていると、状況は更に動く。


 突如、動きを止め、間合いを取る二人。


「さて、ここからが本番だ」

魚料理(ポワソン)か、いいねぇ」


 その瞬間、両者共に、自身のストックを解き放つ。


「ど~れ~に~し~よ~か~な~」


 ソルドアットは分裂刃の一本を展開。現れたのは漆黒の剣。それが上空に撃ち上がる。暫ししてから停止、刃先が下を向く。


「「……」」


 何が起こるのか、と観客が見守る中。

 漆黒の剣は分裂し三百の刃となる。

 銘は【ケンヴェルヒン】。

 似たようなチカラの【チャンドラハース】と比べると、数は多いが、操作性が劣り、直線軌道が精々。

 だが。


「行け」


 ソルドアットのその言葉と同時、漆黒の剣が豪雨となり降り注ぐ。

 喰らえばひとたまりもない。≪天ノ角高校≫の面々もヤバイと感じて、遠ざかり、結界を張る。

 そして、オウカは巨刃の大蛇【マッネ・モショミ】を展開。それが剣雨からオウカを護る。それだけでなく、ソルドアットへ咆哮を上げながら向かう。


「肝が冷えるねぇ」


 それをソルドアットは飛び上がり避ける。すると、共に飛翔していた刃の一本が彼女の背後に張り付き、姿を変えた。

 それは翼。銘は【イカロス】。同化型の<冥刀>で空中飛翔のチカラを与えるモノ。

 それを使い、空中飛翔して、大蛇を避けていく。

 そこへオウカが空中を走破しながら迫る。こちらは糸を展開して、移動の補助に使っており、飛翔と遜色なく動く。


「さあ中身を出せ! 戦闘狂(バトルジャンキー)!」

「嫌だねぇ」


 そして、金属音、両者ともにエモノを振るう。二人は激突しながら、自身のストックを振るう。


 オウカが身の丈を超えるどころか、身の丈の五倍はあろうかという大剣を振るえば、ソルドアットは透過して防ぎ、その透過に対し、オウカは炎・氷・雷・風・の四属性を纏う三叉槍の攻撃を繰り出す。

 それをソルドアットはエネルギー切断の刀で切り裂き、それにオウカは糸を使い数多の武器を投擲し、その武器をソルドアットは双剣で無効化し倍返しにする。

 その武器を上手く回避しながらオウカは間合いを潰し、ソルトアッドと鍔迫り合いをする。


「危ないね」

「全部避け切って言うな」


 完全互角の戦況。なのだが、観客の一部――オウカの知り合いが気づき始める。


「アレ? 何か変じゃないっすか?」

「? ああ」

「そういえば」

「何ででしょう?」


 上から、ザンカ、ジンナ、ランコ、リア。

 だが、他の面々は何の事かわからない。

 それにマユが答える。


「ストックを絞っている事でしょう?」

「「うん」」

「使っても意味ないから」


 そして、彼女は説明を始めた。

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