二四四「戦いはエンドに近づく」
【前書】
(・▽・)<今回はちょっと短めです。……最近長かったですから。
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そして、カナタは複数人を相手取っていた。悪い事に、敵は彼女が強敵だと判断して、共同戦線を張っていた。つまり多対一。
「本当に嫌になっちゃう……」
そう言いながらも、カナタは互角に渡り合っていた。
最近習得した式神を使い、ソレを呪符と共に飛ばし、攻撃と防御をおこなう。そして、自身は適宜武器を使い分けて戦う。
そのおかげで、敵は残り半分。なのだが。
(やっぱり、消耗が激しいわね。このままだと持たない)
実はメンバーの中で一番継戦能力が低いのが、カナタである。
(誰か助けに来てくれないかしら)
そう思った
まず最初に浮かんだのは、オウカの顔。
(サク君……は無理ね。今は動けないでしょうし)
だが、すぐにそれを否定。なぜならそれは今は無理。
なので、他のメンバーに心で良い賭ける。
(ベニバナ先輩、スドウ先輩、カミキ会t)
最後まで言えなかった。
陣を組んでいた敵の一角が崩れた。
「何g……ギャア!?」
「敵だ! 倒s」
そのままドンドン減っていく敵の数。
その隙をカナタは見逃さない。
「一気に行くわよ!」
防御に割いていた式神と呪符を全て攻撃に回し、突貫させる。
そうして、敵はあっという間に全滅する。
「ふう……」
体力も気力も消耗したカナタ。座り込んだ彼女に近づく相手。それは。
「怪我無いかい?」
「カミキ会長……」
カミキだった。《クロス》は発動中で、両腕がカマキリになっている。
「立てるかい?」
「大丈夫です」
どうにか立ち上がるカナタ。元々アクセサリーとして自動回復や自然回復向上を付けているので、ある程度はすぐに回復する。
「そうか」
「そういえば、状況はどうなってます?」
「こちらは未だ脱落者ゼロ。戦力を着実に削っている」
スドウは隠密性と器用さを活かして旗を狙う。
ベニバナは高いステータスを活かし、文字通り薙ぎ払う。
「ゼロって事はサク君は……」
「ああ。どうやらちゃんと守ってくれているらしい」
実は、旗の護衛はオウカがやっていた。
彼が立候補したのだ。
曰く。
『新しい戦法を試したいし、それに……。いやこれはまだ早い』
『『言えよ!?』』
そういう訳であった。
「それで? どうします?」
「そうだな。敵も粗方減ったから、他の面々と合流しよう」
「そうですね」
そういう訳で二人は他のメンバーを探し始めた。
【後書】
(㈩*㈩)<次話は、主人公が戦うよ。お楽しみに。




