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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
参ノ章~Once More Again~

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二二九「レース前」

 ◇◆◇◆



 対校戦九日目。

 今日は『ハイパーレース』がおこなわれる。

 ルールは、複数人一組のチームで進み、チェックポイントを通過しながら、ゴールを目指す。学外実習でも使った方式を利用するので、言ってしまえば、ミニ学外実習である。

 ただし明確に違う点がある。一つ目が、幾つもの罠や障害物が仕掛けられている事、二つ目が、妨害工作がありという事。


「そういえば、学外実習はそういうのは無かったな」


 思い返したオウカ。それに答えるのはベニバナ。


「昔は有りだったらしいですわよ」

「昔って?」

「オウカは知ってますよね? <モンスター>の転移事件」

「うん。カナタから聞いた」


 知らない人のために簡単に言うなら、トロールの【ガラガラドン】が転移してきて、大惨事である。


「それより昔ですわ」


 つまりは数十年以上前だろう。


「でも、ある年はそのせいで誰もクリア出来なかったうえに……」

「うえに?」


 何でも傭兵を師に持つ人がいたらしく、エゲつない罠を作ったらしい。


「しかも、罠に引っかかった所を、 <モンスター>に襲われて殺されたり、食べられたりしたそうですわ……」

「そういうのあるよな……」


 これには遺族から大批判があった。実質殺されたようなものなのだから、当然ではある。                                                                                                                                                                                                                                                                                      


「だから、妨害工作は禁止となりましたわ」

「当然だな」

「ですが、<モンスター>を仕留める罠と言って色々する人もいて……」

「ルールは知っている人の味方だからな」


 法律しかり、校則しかり。


「いかにルールの穴を付くかだからな」

「……何かが盛大に間違っている気がしますわ」


 ベニバナがジト目でオウカを見て続ける。


「今ではそういうのは全面的に禁止になりましたですわ」

「だから、この間のアレまでは平和に出来たのかな?」

「……一応緘口令がしかれていますから、あまり言わない方がいいですわよ」

「はーい」


 そんなオウカを呆れた目で見るベニバナ。

 因みに。


「緘口令しかれているのに、ベニバナは知っているんだ」

「これでも生徒会副会長なので」

「……。そういえばそうだった」

「貴方、(わてくし)を何だと思ってますの?」

「……。ドラゴン大好きハイカラさん」

「失礼ですわ!?」


 こんな会話があり。


[間違ってはいない]

[確かに]


 オウカの相棒二人はこんな念話をした。

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