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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
参ノ章~Once More Again~

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214/718

二一四「トゥデイは休み」

 ******



 次の日。

 オウカはいつもより遅い時間に目を覚ます。

 ベッドの上で首や腕を回し、体の調子を確かめる。


(不味いな……。調子が戻らない)


 実は、昨日ベニバナの家から帰って、明日の支度して、入浴してすぐに寝てしまったのだが、それでも体がまだ怠い。

 そんなオウカに人形態のマユが告げる。


「今日は休めば?」


 手には御粥が入った鍋と、付け合わせの様々なおかず。

 どうやら予想して作っていたらしい。


 そこへ更に蟻形態のネラも言葉を掛ける。


「同感、今日、休暇」


 二人から言われ、オウカは迷う。


「う~ん……」


 昨日よりだいぶマシにはなっているので、戦おうとすれば戦ったりは可能。

 だが、このままこれは続くと不味い。


「そうだな。今日は休むか」

「うん」

「了解」


 そういう訳で、今日はベッドの上でおとなしくしている事にする。

 オウカは、マユが作ってくれた御粥を食べて、学校の教師や友人に今日は休むと伝え、ベッドに潜り込んだ。



 ******



「ふにゅう……」


 オウカの意識が覚醒。どうやら寝てしまったらしい。

 時計を確認すると、時刻は午後四時。


「よく寝たぁ~」


 伸びをするオウカ。そして、ベッドから立ち上がる。


「大丈夫なの?」

「平気?」


 それに気づいた相棒二人が聞いてくる。因みに二人共何かしら作業をしている。


「うん。朝よりはマシ」


 そう言いながら、ストレッチする。


「しっかし、ここまで反動は来るとはな……」


 その呟きにマユが答える。


「当たり前。そもそも、反動がかなり強いモノを使ったでしょう?」


 オウカがストックから引っ張りだした【ノートゥング】。

 オーラの発生・操作という単純な能力であり、実は普通に使う分にはそこまででもないのだが、昨日使ったのはその最終奥義。しかも他者に使わせたうえ、その反動すら引き受けたのだ。ネラが反動を引き受けなければ、もっと重傷する危険性もあった。


「そういえば、ディアンもこれ使った後、怠そうにしていたな」


 ふと思い出す。

 というか彼女の<冥刀>は、色々コピー可能なのだが。その分反動が来るモノも幾らかあった。


「色々注意しないとな」


 ディアンがいたら怒られる。

 そんな事を思ったオウカに相棒二人はこう言った。


「無茶を見守る身にもなって」

「身体、資本」


 その言葉にオウカは。


「反省します」


それだけ言った。

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