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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
間章~刃振るう鐵の姉妹~

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21/711

EPISODE21:斬花

 ******



 <プレイヤー>を育成する学校のカリキュラムは、通常の学校の国語・数学・英語・理科・社会の他に、<プレイヤー>に関わる事、<ダンジョン>、<モンスター>、<オブジェクト>、<アーティファクト>について座学で学ぶだけでなく、実技でも学ぶ。

 そして、戦闘訓練も存在する。生産などに進む<プレイヤー>に戦闘は付き物であるうえ、<スキル>を制御するための練習にもなる。

 主に、生徒や教師と模擬戦が主だが、外部から<プレイヤー>を呼ぶ事もある。

 そして今回の授業にはその人が来ていた。


「と言う訳で~、特別ゲストです~」


 キョウコが紹介したのは一人の女性。紫の髪を右側サイドテールにして動きやすそうな装備に身を包んでいる。


「皆さん初めましてっす。クロガネ=ザンカっす」


 礼儀正しく挨拶したのだが、次の瞬間、


「ジンナちゃ~ん!」

「離れて姉さん!」


 突如、生徒の一人に抱き着いて頬擦りする。黄色の髪を短めにして、実技用の服に身を包んだボーイッシュな少女。ザンカの妹であるジンナだった


「会えて嬉しいっすよー」

「朝も会ったでしょう!?」


 どうにか引きはがそうとするジンナだったが、ザンカの力が強すぎて引きはがせない。なので、


[止めた方がいいかな?]

[お好きにどうぞ]


 オウカが動く。じゃれ合う(?)彼女らの背後一cmに音も無く現れる。


「そろそろ離れたらどうですか?」

「!?」


 驚くジンナ。一方、ザンカは、


「シャア!」


 一瞬で手に現れた大剣をオウカ目がけて振るう。しかも片手で。それを咄嗟に右手で抜いたナイフで受け止めるオウカ。


(片手では受け流すのは無理か。ならば)


 ザンカのパワーに、オウカは一瞬で片腕では吹き飛ばされると判断。左手にもナイフを持ち、


「おっと」


 両手でどうにか受け止め、衝撃を受け流す。

 響く金属音。そして、オウカの足元が蜘蛛の巣に割れた。


「「……」」


 両者睨み合う。


「ね、姉さん……」

「ど、どうなるんだ?」

「おい、お前止めろ」

「無茶を言うな馬鹿!?」

「「……」」

「……どうして~、こうなった~?」


 見物人達が不安そうにする中、


「良いナイフっすね。アタシの一撃喰らって刃毀れすらしないなんて」


 ザンカが口を開く。


「そりゃどうも。アイツも喜びます」


 オウカが使う武器・防具は彼の異世界の友達(ダチ)の一人が作った物。天才鍛冶師である彼女の作品は凄まじい。


「それにアナタ自身の腕も良いっすね」

「いえいえ、まだまだ修行が足りません」

((アレで!?))


 心の声が全員一致する。

 実はオウカは本心でそう思っている。そもそも彼の戦闘技術は、とある裏技で一足飛びに身に着けたもの。だからこそ彼は謙遜する。


「人生一生修行っす」

「ですね」


 そして、ピリピリした空気が霧散する。

 ザンカが大剣を引き、オウカもナイフを仕舞う。


「ゴメンっす。真っ二つにしようとして」

((物騒!?))


 ザンカが謝罪する。因みに彼女は本当に真っ二つにしようとしていた(笑)。


「いえいえ。この程度、昔は日常茶飯事でしたし」

((どゆこと!?))


 オウカは笑って答える。実際その通りであり、異世界では邂逅一番で、刃物で真っ二つにしようとする奴や、鈍器で叩き潰そうとしてくる奴、射撃をしてくる奴がいた。

 そして、物騒な会話に全員が内心でツッコミを入れた。

【コソコソ話】

(・▽・)<主人公の武器や装備は、<冥刀>関連を除けば


(・▽・)<友人の鍛冶師が作ってます。


(・▽・)<ナイフ以外も色々あるのでどんなのがあるかお楽しみに。

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