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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
参ノ章~Once More Again~

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208/708

二〇八「炎のバレット」

 ******



 この日、オウカがいたのは、


「お前がこの競技とはな……」

「精密性と正確性を評価されたんや」


 タナカの所だった。

 彼も新人戦に選ばれていた。オウカは火力から「大破壊」だと思っていたのだが、「クイック・シューティング」に出場する事になっていた。


「こんな風にな」


 両方の五指に炎を灯らせる。そして、そこからマシンガンのように炎の弾丸が飛ぶ。それらは的を正確に撃ち抜く。


「~♪」


 口笛を吹いて称賛するオウカ。そして、彼は【ポーション】を渡す。


「はい。魔力回復してくれ」

「ありがとな~」


 そんな彼にタナカは訊ねた。


「ところで一つ聞いてもええ?」

「ん?」

「何でメイド服着てるん?」


 オウカはこの日もメイド服を着ていた。

 そんな彼にオウカは答える。


「師匠がくれたから」

「お、おう……?」


 答えになっていない。

 

「まあそれはともかく」

「ともかくで済ませてええ問題なん?」

「何か出来る事はあるか?」


 オウカの言葉にタナカはこう言う。


「……何か助言くれへん?」

「助言?」


 オウカにタナカは話始めた。


「もっと強くなりたいと思ってな」

「色々やっているんだろう?」

「せやな。<スロット>は全部それよりで埋めとるし」


 彼は炎に関する<スキル>で全部埋めている。


「でもな、学外実習で思ったんよ。もっと何か欲しいってな」

「<冥刀>や《クロス》は?」

「前者はそもそも手に入らんし、代償が大きい場合あるやろ?」


 実際その通り。

 手に入れようとしても手に入るモノではない。金やコネクションがあれば、手にい入るが、相性によっては使えないし、使えたとしても代償でとんでもない事態になる事もある。


「後者は二回目やから下手せんでも死ぬ」

「死ぬのが怖いのか?」

「当たり前やろ!?」


 オウカの質問に、当たり前のように答えるタナカ。


「サクヅキだってそうやろ?」

「俺は死ぬのは怖くないよ」


 人間はいつ死ぬかわからないのだから。

 特にオウカは(ある程度)好き放題やって来たので、自分は畳で死ねるとは思っていない。


「まあまだやりたい事あるから死ぬのは嫌」

「それはそうやろ……」


 そんなタナカを見て、オウカは考える。


(他の方法なあ……)


 メイド師匠の授業を思い出す中。


「あ」

「何かあるん!」


 思いついたオウカにタナカは聞く。

 それにオウカは少しだけしかめっ面をして告げる。


「あるにはある。死にはしない」

「それやったら……」

「ただ一つだけ」


 指を一本立てオウカは続ける。


「痛いよ? 大丈夫?」


 その言葉にタナカは暫く迷っていたが。


「頼むで」


 お願いした。

 それにオウカは頷く。

 そして、右手にナイフ、左手に糸を展開した。

 それに後ずさるタナカ。


「え、な、何するん?」

「ちょっと痛いぞ?」

「や、やめ……アガアアアアアア!?」


 タナカの押し殺した絶叫が響いた。

【後書】

(㈩*㈩)<サクが何をしたのか判明するのは大会で。


(・▽・)<……もしかしてあの漫画の彼?


(#ー#)<言わないだけの考えはあったか。

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