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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
参ノ章~Once More Again~

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201/708

二〇一「一段落と次のバトル」

 ◇◆◇◆



 オウカが説明を終える。


「ふぃ~。何か飲み物あったかな……」


 話疲れて何か飲もうとしたオウカに、カナタが差し出したのはノンカフェインの甘いお茶。オウカは結構お気に入り。


「どうぞ。サク君」

「ありがとう」


 喉を潤していると、スドウが訊ねてきた。


「……なあ、オレもこれ使えるか?」

「使えはすると思います」


 オウカは答える。


「でも、かなりの修練が必要です」

「そうか……」

「それに、先輩は色々習得していますよね? <スキル>の容量を圧迫します」


 <スキル>は覚えれば覚える程、それぞれの成長速度が遅くなる。スドウはオウカの分析通り、沢山覚えている。

 オウカの言葉にスドウは納得する。


「そうだな。うん色々考えてみる」

「そうしてください」


 そう言って彼は色々考え始めた。

 一方ベニバナはと言えば、色々考えていたようだが、オウカとスドウの話が終わったタイミングで話しかけて来た。


「オウカ!」

「何?」

(わてくし)も使えますよね!?」

「近い近い近い」


 顔がかなり近くになったのでそう言う。


「あら……失礼」


 そう言って離れる。そして、聞いてくる。


「それで?」

「使える。というか、圧縮は出来てるから、次は固有能力だな」

「〈爪技〉ですわね」

「でも、これはちょっと難しいらしい」


 オーラ操作には三つの壁がある。一つ目が防御以外の使用、二つ目が固有能力、そして、最後の〈心牙〉。壁は超える度、厚く大きくなっていく。

 ベニバナが超える、もしくは砕かなければならないのは二つ目の壁。


「何かしらきっかけが必要だとさ」

「きっかけ……ですの?」

「例えば?」


 カナタの疑問にオウカは答える。


「追い詰められた時とか。生命の危機と生存の意志」

「……そういうの多い気がする」

「アハハ」


 そんなカナタのコメントにオウカは苦笑する。

 一方、ベニバナは考え込み始めた。


 そして、会話が一段落したタイミングで、カミキが次の戦いの組み合わせを決める。


「さて次は……」


 一拍置いて続ける。


「自分とスドウ、そして、サクヅキ君だ」

「三つ巴か?」

「二対一?」


 上がスドウ、下がオウカ。

 答えは……。


「自分とスドウの二人掛かりで挑ませて貰おう」

「ですわ!?」

「え」

「おいおい」


 オウカ以外が驚く。流石にそれは予想外だったらしい

 一方オウカは。


「へえ……」


 好戦的な笑みを浮かべる。


 そんな四人に、カミキは告げる。


「これで丁度良いだろうからね」


 その言葉に三人も一応納得。カナタは少し心配そうだったが。


「大丈夫?」

「大丈夫ですよ。負けても死ぬ訳じゃない」


 今回はルールがちゃんとしているからこそ。

 ……退学危機の決闘が本当に酷かったのがよくわかる。


「まあやるからには、勝ちますよ」


 その言葉に男二人は――


「舐めんなよ?」

「先輩の力を見せようか」


 好戦的な笑みを浮かべた。

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