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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
間章~刃振るう鐵の姉妹~

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20/709

EPISODE20:孤独

(一体どんな友人何だろう~?)


 気になるキョウコ。そして、ふと気になった事を訊ねる事にする。


「でもさ~、そんな態度で友達出来た~?」

「……」


 沈黙するオウカ。

 実は決闘の後から、同級生や先輩問わずに避けられていた。

殺し屋だの、極道だの、ヤベー奴だのと言われる妙な噂が流れているのだ。

しかも、オウカ自体そこまで社交的ではないのが、事態に拍車をかけていた。


「どうなの~?」

「ボッチです」


 完全一人だったら寂しさでどうにかなっていたかもしれない。だが、今の彼は一人ではなく、マユがいる。彼女のおかげで寂しさは紛らわせていた。とは言え、


「どうにかしたいんですけどね」

「やり返さないようにしたら~」

「それは無理です」


 キョウコの提案を即否定するオウカ。


「……マタイの福音書って知ってます?」

「うん~? まあ聞いた事あるかな~」


 キリスト教の聖典である、新約聖書に含まれている四福音書の一つ。マタイはイエス・キリストの十二使徒の一人である。


「〔右の頬を殴られたら、左の頬を差し出せ〕ってあるじゃないですか」

「うん~、それは知ってる~」


 これの解釈は色々があるが、やり返すなというのが一番ポピュラーである。だが、


「友人が言ってました。アレは間違ってるって」

「ほう~」


 彼の脳裏によぎったのは友人の一人。


「差し出したら、左の頬を殴られるどころじゃすまない」

「うん~」

「相手は調子に乗って更に殴って来るって」


 彼女の経験則である。


「だからいつも言ってました。〔右の頬を殴られたら、左の頬に肘打ちをしてから、ボディブローを叩き込め〕って」

「物騒~」

「因みに言った人はシスターです」


 そんな苛烈な性格のせいで破戒僧ならぬ “ハカイシスター”と呼ばれていた。


「マジで~?」


 そんなコメントしか出ないキョウコ。

 とは言えオウカがやり返す理由はわかった。


(でも~、このままじゃなあ~)


 “とある行事”が近い中、流石にボッチでは不味い。これでも担任なのだから、どうにかしなくてはならない。


(せめてクラスメイトと~、打ち解ける何か良い案ないか~)


 髪の毛を弄り思考する。そして、


「あ、そうだ~」

「?」

[?]


 何かを思いついたらしい。


「じゃあ~、もういいよ~。やり過ぎないように~」

「努力と~善処してみます~」

「口調真似しないで~」


 そういう訳で、職員室を出て行くオウカ。取り敢えず教室に戻ろうと歩き出す。そこへマユが念話で話しかける。


[一体何を考えているのかしら?]

[さあ?]


 心の中で肩を竦める。


[更に悪い事態にならないと良い]

[同感だ]


 この二人は今までの経験上、物事を悪い方へ考えがちである。

【コソコソ話】

(・▽・)<リメイク前もいたシスターさん。主人公の回想にちょっと登場。


(・▽・)<とは言え、結構どころか、滅茶苦茶変わりました。


(#ー#)<どれだけ?


(・▽・)<リメイク前は優しすぎる人が、


(・▽・)<とあるきっかけで闇堕ちして


(・▽・)<大惨劇を巻き起こしました。


(㈩*㈩)<今作では虫一匹殺せない優しい人が、


(㈩*㈩)<とあるきっかけで「る○うに剣心」の「安○和尚」になった。


(#ー#)<……後者はあまり変わっていないような?


(・▽・)<その最後もかなり違います。


(・▽・)<……遺したモノも。

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