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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
参ノ章~Once More Again~

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182/712

一八二「二つのゴッド」

 ******



 そして、放課後。噂をすれば影となった。

 帰宅部なので、荷物を纏めて帰ろうとするオウカ。そんな彼に声がかかった。


「サク君」

「ジンナ? どーした」


 実は彼女は、オウカから「サク」と呼ぶ許可を貰えた。


「時間貰える? 対校戦の事で、生徒会長が用事あるんだって」


 忙しいなら、明日でも良いらしいが、断る理由もないので、頷く。


「ああ、わかった」


 そういう訳で、生徒会室へ向かう二人(マユとネラ含めると四人)。


 てくてく歩く二人。そんな中、気になった事を、オウカは訊ねる。


「そういえば」

「?」

「何でジンナが呼びに来たんだ?」

「アレ? 言ってなかったっけ?」


 何の事かわからないので、オウカは首を傾げる。それにジンナは納得する。


「言ってなかったようだね。ボク、生徒会の手伝いを偶にしてるんだ」

「役職にはついていないの?」

「うん。友達が役員だから助っ人で」

「ふうん」


 納得するオウカ。そんなこんなで生徒会室に到着。

 ジンナがノックをして二人で入室する。


「「失礼します」」


 部屋の中は中々広い。中央に会議用の机と椅子があり、端にはパソコンなどの備品がある。

 そして、奥に一人の人物がいる。白髪に色素の薄いサングラスをした男。彼が二人の姿を見て軽く微笑む。


「ああ来てくれたね。忙しい所すまない」

「いえ、大丈夫です」

「そう言って貰えるとありがたい。適当にかけてくれ」


 お茶を淹れ始める彼を見た、オウカがジンナに訊ねる。


「この人が生徒会長?」

「ああ。カミキ=シンノスケ。通称“二ツ神” 」

「何、その凄い仰々しい通り名」

「名字と名前に神がついているから」


 漢字で書くと『神木神之輔』。だから“二ツ神”。

 そして、もう一つの理由。それは恐ろしく強いから。

 何と彼は《クロス》を二つ持つ<D(デュアル)クルセイダー>である。


 人工異能である《クロス》は、特殊なナノマシンを投与すれば手に入れる事が出来る。

 適合しないと死に至るが、今はパッチテストを事前におこない、八、九割以上の成功を見込め、誓約書(死亡しても責任を負うことはない等の内容が書かれている)を記入すれば誰でも手に入れられる。

 だが、それはあくまでも一回目に限る。

 

 元々、黎明期でパッチテストが無く、希望者全員に投与していた時でも、成功率は六、七割はあった。だが、二回目以降は成功率はガクンと下がり、半分以下になる。


 更に、二回目もガチャなので、どんな能力になるかはわからない。相性が悪いと、元からあった能力と潰し合い、前より弱体化と言う事例まである。


 だからこそ、二回目残る投与をする人は少ない。さらなるチカラを求める人か、超モノ好き、そして、遅かれ早かれ死ぬ人が、生命力を活性化させるためにやるかどうかである。

 因みにオウカはやろうとしていた。

【TIPS:D(デュアル)クルセイダー】

(#ー#)<二つの《クロス》を持つ<クルセイダー>。


(#ー#)<元々、《クロス》は眼に宿るチカラだから、理論上二つ持てる。だが……。


(・▽・)<適合率が低いんですね。


(#ー#)<ああ。一回目は六、七割の可能性で上手く行く。でも二回目は半分以下。


(#ー#)<そのうえ、能力はガチャだから、当たり外れがある。


(#ー#)<適合出来たとしても、弱体化なんて惨事もある。


(・▽・)<する人は少なそうですね。


(#ー#)<おう。でも、本編で述べた通り、ナノマシンを携帯しておいて、死に掛けた時に、生命力を活性させるために投与するという場合はある。


(㈩*㈩)<ねえ。ちょっといい?


(#ー#)<?


(㈩*㈩)<三度目以降ってどうなるの?


(#ー#)<無理だ。死ぬ。キャパオーバーって奴だ。


(㈩*㈩)<……抜け道ありそうだけど?


(#ー#)<今回はノーコメントで。


(・▽・)(㈩*㈩)<……(何かあるなコレ)。

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