一七九「思い出したメモリー」
【コソコソ話】
(㈩*㈩)<ソルドアットは実は過去編の??ボス。
(#ー#)<中ボス? ラスボス?
(・▽・)<サク、まだ気にしているんですね。
◇◆◇◆
「ハッ」
寝床代わりにしているベッドから起き上がるオウカ。
時計を見てみると、時刻は早朝。普段起きる時間より遅め。
「寝過ごしたか……」
そう呟いた。
これでは朝の日課のトレーニングが出来ない。
(まさか、アイツの夢を見るとは)
そんな事を思っていると。
「早朝、起床、時間、……?」
声が聞こえた。しかもオウカの隣から。そういえば、何か暖かく柔らかいモノが傍らにある。
「……」
沈黙して掛け布団を剥がすと、そこには――長髪の裸の女性が目をこすっていた。
「ネラ、お前何してんの?」
オウカのツッコミ。それにネラは起き上がりながら答える。掛け布団で前は申し訳程度に隠している。
「睡眠」
「いや、そうじゃなくて、何で俺の寝床に潜り込んでいるの? それと人形態で」
普段は機械アリ形態のネラだが、人形態にもなれる。なぜか、こういうタイミングで人形態になる彼女である。
「人肌、恋求。成行?」
「いや、疑問形で答えられても……」
そんなオウカにネラは軽く微笑む。そして、顔を真面目にして聞いて来る。
「普段、比較、寝起、最悪。如何?」
「ん? ああ友達の夢を見てな」
「友達? 誰々?」
実はネラ、オウカの過去を聞いている。だからこそ、彼の愉快な仲間達の事を知っている。
「ほら、戦闘狂の」
「……納得」
思い立ったネラ。
そんな彼女にオウカは続ける。
「前も言ったけど、あの世界はさ、地獄だった。馬鹿しかいないから」
チカラを持ったモノが、驕り高ぶり弱者を虐げた結果、滅亡する事が確定していた。
「優しければ優しい程苦しむんだけど、アイツは結構上手くやってたんだ」
チカラがあったうえに、あの戦闘狂気質。だからこそであろう。
「だから、俺とアイツは最終的n」
最後まで言えなかった。
ネラがオウカを胸に抱きしめた。
「良々」
どこかの誰かさんがやったように、窒息する程は抱きしめず軽く抱きしめる。
「貴方、選択、正解」
「……」
オウカは何も言わず抱きしめられたままになっていた。
「良々」
ネラはオウカを抱きしめたまま仰向けになる。
そのまま、オウカの頭をあやすように撫でる。
「《よしよし》良々」
オウカは暫くされるがままになっていた。
暫くして。
「……ありがとう」
顔を上げたオウカの言葉に、ネラは微笑んだ。
【コソコソ話】
(㈩*㈩)<わたし、この時寝てました。
(#ー#)<起きてたらどうしてたんだ。
(㈩*㈩)<……さあ?
(・▽・)<ス○ードワゴンはクールに去るぜ、をやるんじゃないですか?
(㈩*㈩)<……。




