175話:雑・魚・全・滅
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そうして三人で乗り込む。
ジョージが二人に確認を取る。
「一人残らず……ですよね」
「当たり前です」
「そりゃあそうだ」
(この二人馬合ってるな~)
そんな事を思った。
そして、物陰から建物を確認。当たり前だが、見張りが二人いる。
「私が右を」
「じゃ、俺は左」
物陰からルラとオウカが飛び出す。
「!?」
「敵s」
見張りは敵の襲来を知らせようとする。
「叫ぶ前に手を動かしなさい」
「ポギュ!?」
右の見張りは、ルラの震脚からの肘撃による内蔵破裂で死亡。
「一気に死ねるだけマシだな」
「ゲヒッ!?」
左の見張りは、オウカが頸椎を圧し折りによって死亡。
その光景を見たジョージは感心しながら二人に近づく。
「容赦ないね~」
そして、遂にカチコミとなる。
扉をオウカが蹴破る。
「お前ら、今日で人生終わり! お疲れ!」
「南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経」
「え、これオレも何か言うの? ええとええと」
ジョージは考えた結果。
「どうもー! 招かれざる客です!」
そんな状況に、中にいた半グレと傭兵はすぐさま手にした武装を向ける。
「何だ!」
「カチコミか?」
「ここに誰がいるのかわかっているのか!?」
それは最新式のライフルやマシンガンで、勿論<プレイヤー>と<モンスター>への殺傷能力を持つ。
普通なら絶望しかない状況だが、この三人は違う。
「ジョージ。貴方がやりなさい」
「ええ……」
「私達はやりましたよ?」
「……まあいいですけど」
彼は、懐から拳銃を抜きながら言った。
そんな三人組に向けて弾丸が発射される。
「たかが、三人で何が出来る!」
「数はこっちが有利だ!」
「死ねー!」
それらは侵入者を穴だらけにするはずだった。だが、弾丸は発射されなかった。
「何だ!?」
「ジャムったか!?」
「いや、全員弾詰まりっておかしいだろ!」
敵が混乱している中、その理由をルラは知っており、オウカも気づいた。
ジョージが持つ拳銃から吐き出される白煙を見てわかる。
(凄いな……)
ジョージは手にした拳銃を早撃ちして、敵のマシンガンやライフルの銃口に当てたのだ。これで最新武装は無用の長物となる。
「だったらこうすればいいんだよ!」
「撃ち殺せないなら斬り殺してやる!」
「死ねー!」
敵の半数……戦闘になれている者達が剣、斧、ナイフなどの武器で近接戦を挑もうとする。
それに対し、ジョージは拳銃を持ったまま間合いを詰める。
「遅い」
踊る様にジョージは動き発砲。そうして、敵の脳天に風穴が空いて、死んで逝く。
「なんだコイツ」
「強すぎる!?」
「逃げるぞ!」
その光景に、敵達は尻尾を巻いて逃げ出そうとする。だが、もう遅い。
「一人も逃げられません。全員死にます」
「ギャ!?」
「ヘゲェ!?」
「ギャアアア!」
ルラがモップを振るい、三人がまとめてグシャグシャになる。
「住めば地獄だって都だ。逝ってこい」
「ナニソレ!?」
「ドウイウコト!?」
「イヤダ!?」
オウカは段平を振るい、三人をまとめて斬り飛ばす。
そうして、あっという間に敵は全滅した。
【TIPS】
≪円卓≫
(#ー#)<≪聖霊教≫の戦闘部隊。No.0~No.13の十四人が存在。
(#ー#)<主な仕事は大聖女の護衛、外法の抹殺など。
(・▽・)<どうやってなるのですか?
(#ー#)<継承方式を取っている。前任者が候補者へ受け継ぐ。
(・▽・)<でもそれ、任務中死んだりしたら不味くないですか?
(#ー#)<その辺は大丈夫。死んだら回収されるようになっている。
(#ー#)<そんで、特殊な石板に保管される。
(㈩*㈩)<……今回、あの外道が持ち出したのってコレの事。
(#ー#)<そうだ。実のところ、現状半分くらいしかメンバーが揃っていない。
(#ー#)<コイツは、その石板を持ちだした。
(・▽・)<実際不味い状況だったんですね。
(㈩*㈩)<本当に分派可能だったんだ。




