表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
弐ノ章~みんなで実習キターッ!~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

171/717

171話:因・果・応・報

 ■□■□



 とある廃屋。正確には外観は廃屋、内観は豪華になっている建物。中にはガラの悪そうな者達が多数うろついている。

 ここは≪聖霊教≫の()大聖女補佐だった、オオトリ=トシノブの隠れ場所だった。

 彼は豪奢な部屋で頭を抱えていた。


「な、なんでこんな事に……」


 予定では今頃、リアを殺して、次期大聖女が決まり、自分が実質この教団を支配しているはずだった。だが、自分の悪事(本人はそう思っていない)がリークされ、失脚。このままでは不味いと一部の側近を連れ、どうにか逃げ出して今はここにいる。


(このままでは不味い……)


 良くて、捕まり警察に引き渡される。司法取引などで、命は拾うかもしれないが、一生自由はない。

 だが、それはまだマシな方。

 悪くて、≪聖霊教≫の戦闘部隊に捕まり、殺される。

 彼らは【セイレイサマ】から特殊な加護を与えられており、戦闘力は凄まじい。今回の次期大聖女争いには全く関与しなかったが、オオトリが大聖女の急大病に関わっていると知ってからは介入を始め、彼の確保に動いている。


 口から言葉が漏れる。


「どうする……」


 死ぬのは嫌だ。だが、このまま落ちぶれるのも嫌だ。


(こうなっては仕方ない)


 オオトリがチラリと視線を移す。そこには少女が彫像のように佇んでいた。

 彼女はリアの対抗馬であった聖女候補。

 その正体は、人間ではなく人形。自我は希薄で、自分の言う事しか聞かない。だからこそ、彼女を次期大聖女にしようとしていた。だが、其の目論見も潰えてしまった。

 だが、


(そうだ。分派すればいい! 幸い、コイツがいればあの蛾のチカラは使えるのだから)


 昔から続く宗教も分派している。ならば、問題はない。この人形を旗印に分派させる。


(幸いな事にアレも持ってきている……)


 ほくそ笑むオオトリ。

 薔薇色の未来を彼は夢見ていた。

 だが、彼は知らない。まだ、警察に捕まるか、戦闘部隊に殺される方がマシな目に合う事になる事を。絶望がすぐそこまで迫っている事を。

【TIPS】


≪聖霊教≫

(#ー#)<良い機会だから、ネタバレ含めて詳しく説明する。


(・▽・)(㈩*㈩)<わー! わー! パチパチパチ!


(#ー#)<馬鹿にされているような……。まあいいや。


(#ー#)<前に説明があった通り、【セイレイサマ】を信仰する宗教団体。


(#ー#)<【セイレイサマ】に祈りが届けば、救いと奇跡が齎されるという教義の元に、信者たちは日々祈りを捧げてるんだ。


(㈩*㈩)<でもこれ、話を聞く限り実際、救いと奇跡があるよね。


(#ー#)<ああ。だから、規模を拡大している。


(・▽・)<こういうカルト教団、私は大嫌いですね。皆殺しにしたくなる。


(#ー#)<カルトって……。まあ微妙なラインなんだよな。


(#ー#)<実際、マッチポンプや自作自演同然の事をしていた時もある。


(・▽・)<……エクスターさんとスカベンジャーさんを呼んできますね。


(#ー#)<落ち着け!? 一部の奴がやってただけだから!


(#ー#)<そいつら全員粛清されて、今はまともにやってるから!


(#ー#)<まあ大聖女補佐は好き放題やってる外道だけどな。


(・▽・)<冷凍室と焼却炉を探さないと……。


(#ー#)<だから、落ち着け!?


(㈩*㈩)<話を聞く限り、好き放題やれなそうだけど、コイツはどうしてやれたの?


(#ー#)<No.2だったのもあるし、大聖女が寝たきりだったせいもある。


(#ー#)<まあ、今回の件で色々対策がされるらしいからな。


(・▽・)<う○こ味の毒と、カレー味の毒を用意しないと。


(#ー#)<もう嫌だ!? コイツ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ